2024.8.19

大ヒット『インサイド・ヘッド2』監督・プロデューサー・CCOインタビュー!

日本での公開2週目にして国内映画ランキング首位を獲得、週末3日間で動員が約39万1000人を突破し大ヒット中のディズニー&ピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』。
今回、『インサイド・ヘッド2』の制作を担当した監督のケルシー・マンさん、プロデューサーのマーク・ニールセンさん、チーフ・クリエイティブ・オフィサーのピート・ドクターさんにインタビュー。『インサイド・ヘッド2』の制作にかける思いや意外な反響について伺いました。

 

インタビュー


(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

ーーー前作『インサイド・ヘッド』は、ピートさん自身の家族の話がもとになっていて、自身の娘からインスピレーションを得たライリーという主人公の成長物語。
今作でも、娘さんを参考にして作り上げた部分があるのでしょうか?
今回の作品のポイントを教えてください。

 

ピート:今回は、ケルシーの子供にインスパイアされたかな。自分も子供も“シンパイ”って気持ちがありますよね。特に10代はそういう気持ちが大きくなってくる時期。人間的にも共感できる気持ちだと思っています。10代になると変なこと言っちゃったかなとか、こんなもの着ていていいのかなと心配になったりすることもあるけれど、実はそんな気持ちもあなたを助けてくれるんですよね。
ーーー今作では、そこの変化が描かれていると…。
ケルシーさん、この作品は世界中からとても期待されていた待望の作品かと思います。今回、『インサイド・ヘッド2』を手がける上で大切にしようと思ったポイントを教えてください。

 

ケルシー:私の娘は当時13歳で、14歳の息子にも影響を受けました。自分もそうだし、クルーのみんなも10代は忘れがたい時期だったと思うんですね。ですから、本作は普遍的なものにふれようという話をしていました。ピートといろんなアイデアを出していた時に「10代の時こういうふうに感じていたんだけど…」と話したら、ピートも「僕もそうだった。」と言ってくれたんです。そういうみんなが感じていたこと。『インサイド・ヘッド2』の世界がユニークなのは、普段他の人と話さないことについて語っているということなんです。“感情”は特に10代だとほかの人と話をしないテーマなので、そこを大切に描きました。
 

(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

ーーー前作から歳を重ね、感情の種類が増えたライリー。
感情たちも4人増え、さらにはゲームの推しキャラなどたくさん新しいキャラが増えました。私は、“ダリィ”が好きでよく頭の中にも登場するのですが、
マークさんのお気に入りキャラクターをぜひ教えてください。
 


マーク:“ダリィ”は重大な気持ちですよね、うちにも10代の子どもたちがいるのですが、帰ると“ダリィ”がいっぱいです。(笑)一番好きな感情…というのは、子どもたちの中からお気に入りを選ぶみたいで難しいのですが、“ヨロコビ”はわたしにとって特別。私、楽観的なんですね。4年という期間、プロデューサーとしてクルーを率いなきゃいけないので、楽観さが必要かと思います。そういう意味で“ヨロコビ”というのは前作では主人公だったんですけど、今回も特別な役目を与えられていると思いますし、私にとっても特別なのです。
ーーーインサイド・ヘッドシリーズに対する色々な反響があると思います。その中でも意外だった反響はどんなことですか?
 

ピート:本当にいろんな反響をもらいましたが、その中に親が「こどもに対する見方が変わった。」という意見があったんです。
ケルシー:あとは、子どもたちが「複雑な気持ちを言葉にする、その“言葉”を与えてくれた。」と言ってくれたんです。キャラクター見て、自分の気持ちをキャラクターで示すこともできますよね。ただ、私が本当に驚いたのは、親から「子供を理解する助けになった。」という反応をもらった時でした。逆だと思っていたのですが、親の方が子供のことを理解できるようになったそうなんです。子どもが大人のことを学ぶと思っていたので、驚きでしたし、感動しましたね。

(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

インサイド・ヘッド2のススメ。

とても朗らかな雰囲気の中始まったインタビュー。
制作に関わる3人は、自分の幼少期を思い出しながら、アイデアを出し作り上げていったそうです。誰もが経験したことがある感情が、キャラクターになって視覚化している作品。頭の中で考えているだけでは認識しにくい感情たちが自由に行動する姿に、愛らしさをおぼえます。
子どもは大人の気持ちを理解し、大人は子どもの気持ちを理解することができる。全世代の心が動く作品です。皆さんが、自分を好きになれるきっかけになるような気がしています。ぜひ大人にこそ観てほしい映画です。

作品情報

監督
ケルシー・マン (『モンスターズ・ユニバーシティ』、『2分の1の魔法』)
脚本
メグ・レフォヴ
製作
マーク・ニールセン (『トイ・ストーリー4』)
日本版声優
大竹しのぶ (カナシミ)、多部未華子 (シンパイ)、 横溝菜帆 (ライリー)、村上 (マヂカルラブリー/ハズカシ)、小清水亜美 (ヨロコビ)、小松由佳 (ムカムカ)、落合弘治 (ビビリ)、浦山迅 (イカリ)、花澤香菜 (イイナー)、坂本真綾 (ダリィ)、武内駿輔 (ブルーフィー)、花江夏樹 (ポーチー)、中村悠一 (ランス・スラッシュブレード)

(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

インタビュー


(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

ーーー前作『インサイド・ヘッド』は、ピートさん自身の家族の話がもとになっていて、自身の娘からインスピレーションを得たライリーという主人公の成長物語。
今作でも、娘さんを参考にして作り上げた部分があるのでしょうか?
今回の作品のポイントを教えてください。

 

ピート:今回は、ケルシーの子供にインスパイアされたかな。自分も子供も“シンパイ”って気持ちがありますよね。特に10代はそういう気持ちが大きくなってくる時期。人間的にも共感できる気持ちだと思っています。10代になると変なこと言っちゃったかなとか、こんなもの着ていていいのかなと心配になったりすることもあるけれど、実はそんな気持ちもあなたを助けてくれるんですよね。
ーーー今作では、そこの変化が描かれていると…。
ケルシーさん、この作品は世界中からとても期待されていた待望の作品かと思います。今回、『インサイド・ヘッド2』を手がける上で大切にしようと思ったポイントを教えてください。

 

ケルシー:私の娘は当時13歳で、14歳の息子にも影響を受けました。自分もそうだし、クルーのみんなも10代は忘れがたい時期だったと思うんですね。ですから、本作は普遍的なものにふれようという話をしていました。ピートといろんなアイデアを出していた時に「10代の時こういうふうに感じていたんだけど…」と話したら、ピートも「僕もそうだった。」と言ってくれたんです。そういうみんなが感じていたこと。『インサイド・ヘッド2』の世界がユニークなのは、普段他の人と話さないことについて語っているということなんです。“感情”は特に10代だとほかの人と話をしないテーマなので、そこを大切に描きました。
 

(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

ーーー前作から歳を重ね、感情の種類が増えたライリー。
感情たちも4人増え、さらにはゲームの推しキャラなどたくさん新しいキャラが増えました。私は、“ダリィ”が好きでよく頭の中にも登場するのですが、
マークさんのお気に入りキャラクターをぜひ教えてください。
 


マーク:“ダリィ”は重大な気持ちですよね、うちにも10代の子どもたちがいるのですが、帰ると“ダリィ”がいっぱいです。(笑)一番好きな感情…というのは、子どもたちの中からお気に入りを選ぶみたいで難しいのですが、“ヨロコビ”はわたしにとって特別。私、楽観的なんですね。4年という期間、プロデューサーとしてクルーを率いなきゃいけないので、楽観さが必要かと思います。そういう意味で“ヨロコビ”というのは前作では主人公だったんですけど、今回も特別な役目を与えられていると思いますし、私にとっても特別なのです。

(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

ーーーインサイド・ヘッドシリーズに対する色々な反響があると思います。その中でも意外だった反響はどんなことですか?
 

ピート:本当にいろんな反響をもらいましたが、その中に親が「こどもに対する見方が変わった。」という意見があったんです。
ケルシー:あとは、子どもたちが「複雑な気持ちを言葉にする、その“言葉”を与えてくれた。」と言ってくれたんです。キャラクター見て、自分の気持ちをキャラクターで示すこともできますよね。ただ、私が本当に驚いたのは、親から「子供を理解する助けになった。」という反応をもらった時でした。逆だと思っていたのですが、親の方が子供のことを理解できるようになったそうなんです。子どもが大人のことを学ぶと思っていたので、驚きでしたし、感動しましたね。

インサイド・ヘッド2のススメ。

とても朗らかな雰囲気の中始まったインタビュー。
制作に関わる3人は、自分の幼少期を思い出しながら、アイデアを出し作り上げていったそうです。誰もが経験したことがある感情が、キャラクターになって視覚化している作品。頭の中で考えているだけでは認識しにくい感情たちが自由に行動する姿に、愛らしさをおぼえます。
子どもは大人の気持ちを理解し、大人は子どもの気持ちを理解することができる。全世代の心が動く作品です。皆さんが、自分を好きになれるきっかけになるような気がしています。ぜひ大人にこそ観てほしい映画です。

作品情報


(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

監督
ケルシー・マン (『モンスターズ・ユニバーシティ』、『2分の1の魔法』)
脚本
メグ・レフォヴ
製作
マーク・ニールセン (『トイ・ストーリー4』)
日本版声優
大竹しのぶ (カナシミ)、多部未華子 (シンパイ)、 横溝菜帆 (ライリー)、村上 (マヂカルラブリー/ハズカシ)、小清水亜美 (ヨロコビ)、小松由佳 (ムカムカ)、落合弘治 (ビビリ)、浦山迅 (イカリ)、花澤香菜 (イイナー)、坂本真綾 (ダリィ)、武内駿輔 (ブルーフィー)、花江夏樹 (ポーチー)、中村悠一 (ランス・スラッシュブレード)

柴田平美

UHBアナウンサー

UHBアナウンサー。ねむろ観光大使。土曜の情報番組「いっとこ!」の映画コーナーを担当。私が初めて観た映画は『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』(2001)。故郷・根室に映画館がなかったため、観たい映画があると隣町の釧路まで行って観ていました。映画館では、一番後ろの真ん中で、ひとりで観るのが好き。ジャンルは、ラブ・ファンタジー・アクションを中心に、話題作をチェックしています。皆さんの心に残る映画を見つけるきっかけとなれますように。

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