(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
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2024.7.11

大人になるための新しい感情の嵐が巻き起こる 「インサイド・ヘッド2」試写会レビュー

世界各国で6月14日より順次公開され、アニメーション映画史上最速で興行収入10億ドル突破の「インサイド・ヘッド2」。8月1日の日本公開に先駆け試写会に参加したSASARU movie編集部が映画の見どころをレビューします。

“カナシミは必要なのか”というメッセージが大人の心にも刺さる、第88回アカデミー賞®長編アニメーション賞を受賞した前作の「インサイド・ヘッド」の続編が公開。前作で監督を務め、現在はピクサーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーのピート・ドクターが製作を、『モンスターズ・ユニバーシティ』や『モンスターズ・パーティ』の演出を手がけたケルシー・マンが監督の今作。ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリという5つの頭の中の感情たちに見守られ、11歳の少女ライリーの成長課程を描いた前作から、今作ではティーンエイジャーへと成長した主人公の物語が始まります。大人になるライリーにヨロコビたちはもう必要ないのか?自分自身を愛し受け入れるとはどういうことなのか?ストーリーや見どころを、ぜひチェックしてみてくださいね。

インサイド・ヘッド2のストーリー


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主人公ライリーはアイスホッケーが大好きな明るい女の子。彼女の頭の中の感情、ヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリが日々、ライリーの幸せを見守っています。今作では、高校入学による友達関係や将来の不安がつのり、大人の感情であるシンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシが現れ、ヨロコビたちはもう必要ないと司令室から追放されてしまいます。明るくて優しいライリーは、大人の感情たちによる“感情の嵐”に、たちまち自分らしさを見失っていき、あふれ出す感情が抑えきれなくなってしまい...。ライリーのそんな心をヨロコビたちは救うことができるのか?感情たちの新しい冒険と、ハートフルで優しいテーマに魅了されていきます。

すべての記憶と感情が全部そろって「幸せ」

インターネットやSNSでどんなことも調べることができ、ハッピーなこともネガティブなことも毎日あらゆる情報が頭の中にはいってくるこの時代。他人と比べて不安になったり、羨ましくなったり、自分ってこれで良いのかなと思ったり、大人の私たちだってあらゆる感情が湧き出てくるものです。しかし、大人になるとその感情を押し殺して、外に出さないようにしてしまう上に、そんな感情をもってしまった自分が情けなくなってしまうこともしばしば。この映画のメッセージでもある「ダメなところも含めて、自分を愛すること、受け入れること」を改めて考えさせられます。映画の中で、ライリーが自分をよく見せたり、人に憧れて真似をしてみたり、先のことを心配ばかりするシーンは、思春期の子どもも、大人もみんなが共感するところ。「あぁ、なんだか分かるなぁ」としみじみ感じる、繊細で絶妙な描写にも注目してみてくださいね。

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大人の感情たちの暴走によって自分を見失っていくライリーを見ると、9つの感情は何ひとつ欠けてはいけないと感じます。生きていく上で、無駄な記憶や感情、経験はひとつもなく、無理に忘れることをしなくて良い、完璧じゃなくても良い、嬉しさも悲しさも憧れも、不安も心配も、いろんな感情があってこそ特別で豊かな自分をつくってくれる。過去の失敗や恥じらいもいつかは笑いに変わることがきっとある!ネガティブな感情だからといって恥じることはありません。約90分に詰め込まれたライリーの感情の変化と、一緒に成長していく感情たちの様子は、すべての記憶と感情、経験が全部そろって「幸せ」なのではないかと感じ、私たちをそっと優しさに包んでくれるような感覚になります。自分って思春期の頃どうだったかな、大人になった今どうだろう、と自分の中にある今の感情と照らし合わせながら見るのもおすすめですよ。

感情を色や形で表現。カラフルな世界観に注目

ストーリーだけではなく、感情を色と形で表した各キャラクターにも注目。現実世界では感情に色や形は見えないけれど、あえてそれを色と形で表している描写もまさに注目ポイントです。作品で描かれている感情たちの色やルックスは、なんともユーモアたっぷりでキャラクターの役割にぴったり。特筆すべきは、イイナー、ハズカシのキャラクターデザインを手掛けた村山佳子さん。2022年にピクサーに入社した日本人デザイナーが活躍しているのも嬉しいですよね。

どうしてこのキャラクターはこの色なんだろう?と考察しながら見るのも楽しいですよ。

色だけではなく、降り注ぐ光のシーンなどの繊細で美しく、秀逸な世界観も必見です。
 

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映画のテーマを体現した日本版エンドソング


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心が温かくなったところに流れるエンドソングが、さらに観ている側の感情を熱くさせてくれます。SEKAI NO OWARIの名曲「プレゼント」は、2015年のNHK合唱コンクール中学生の部の課題曲として作られた楽曲。エンドソングにオリジナル曲以外の楽曲を使用することが許されたのは、日本だけなのです。柔らかいメロディと、語りかけてくれるような歌声、そして何よりも歌詞とストーリーとのマッチが、感動を彩ってくれます。

人生はあまりにも問題ばかりおきるけれど何十年か好きに生きていい特別なプレゼント。その歌詞が「ダメなところも含めて自分を愛すること、どんな感情もいつか宝物になる」というこの映画のメッセージを体現してくれています。

「ひとりぼっちにさせないから大丈夫だよ」の部分は、見ている私たちにまで語りかけてくれているような、心に沁みわたる瞬間。最後に穏やかで優しすぎる感情を「プレゼント」されたような、そんな気分にぜひ浸ってみてくださいね。

インサイド・ヘッド2の基本情報

2024年制作/96分/アメリカ

配給 ウォルト・ディズニー・ジャパン

劇場公開日 2024年8月1日

公式サイト https://www.disney.co.jp/movie/insidehead2

監督:ケルシー・マン

声優:大竹しのぶ (カナシミ)、多部未華子 (シンパイ)、横溝菜帆(ライリー)、 村上(マヂカルラブリー/ハズカシ)、小清水亜美 (ヨロコビ)、小松由佳 (ムカムカ)、落合弘治 (ビビリ)、浦山迅 (イカリ)、花澤香菜(イイナー)、坂本真綾(ダリィ)

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インサイド・ヘッド2のストーリー


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主人公ライリーはアイスホッケーが大好きな明るい女の子。彼女の頭の中の感情、ヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリが日々、ライリーの幸せを見守っています。今作では、高校入学による友達関係や将来の不安がつのり、大人の感情であるシンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシが現れ、ヨロコビたちはもう必要ないと司令室から追放されてしまいます。明るくて優しいライリーは、大人の感情たちによる“感情の嵐”に、たちまち自分らしさを見失っていき、あふれ出す感情が抑えきれなくなってしまい...。ライリーのそんな心をヨロコビたちは救うことができるのか?感情たちの新しい冒険と、ハートフルで優しいテーマに魅了されていきます。

すべての記憶と感情が全部そろって「幸せ」


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インターネットやSNSでどんなことも調べることができ、ハッピーなこともネガティブなことも毎日あらゆる情報が頭の中にはいってくるこの時代。他人と比べて不安になったり、羨ましくなったり、自分ってこれで良いのかなと思ったり、大人の私たちだってあらゆる感情が湧き出てくるものです。しかし、大人になるとその感情を押し殺して、外に出さないようにしてしまう上に、そんな感情をもってしまった自分が情けなくなってしまうこともしばしば。この映画のメッセージでもある「ダメなところも含めて、自分を愛すること、受け入れること」を改めて考えさせられます。映画の中で、ライリーが自分をよく見せたり、人に憧れて真似をしてみたり、先のことを心配ばかりするシーンは、思春期の子どもも、大人もみんなが共感するところ。「あぁ、なんだか分かるなぁ」としみじみ感じる、繊細で絶妙な描写にも注目してみてくださいね。

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大人の感情たちの暴走によって自分を見失っていくライリーを見ると、9つの感情は何ひとつ欠けてはいけないと感じます。生きていく上で、無駄な記憶や感情、経験はひとつもなく、無理に忘れることをしなくて良い、完璧じゃなくても良い、嬉しさも悲しさも憧れも、不安も心配も、いろんな感情があってこそ特別で豊かな自分をつくってくれる。過去の失敗や恥じらいもいつかは笑いに変わることがきっとある!ネガティブな感情だからといって恥じることはありません。約90分に詰め込まれたライリーの感情の変化と、一緒に成長していく感情たちの様子は、すべての記憶と感情、経験が全部そろって「幸せ」なのではないかと感じ、私たちをそっと優しさに包んでくれるような感覚になります。自分って思春期の頃どうだったかな、大人になった今どうだろう、と自分の中にある今の感情と照らし合わせながら見るのもおすすめですよ。

感情を色や形で表現。カラフルな世界観に注目


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ストーリーだけではなく、感情を色と形で表した各キャラクターにも注目。現実世界では感情に色や形は見えないけれど、あえてそれを色と形で表している描写もまさに注目ポイントです。作品で描かれている感情たちの色やルックスは、なんともユーモアたっぷりでキャラクターの役割にぴったり。特筆すべきは、イイナー、ハズカシのキャラクターデザインを手掛けた村山佳子さん。2022年にピクサーに入社した日本人デザイナーが活躍しているのも嬉しいですよね。

どうしてこのキャラクターはこの色なんだろう?と考察しながら見るのも楽しいですよ。

色だけではなく、降り注ぐ光のシーンなどの繊細で美しく、秀逸な世界観も必見です。
 

映画のテーマを体現した日本版エンドソング


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心が温かくなったところに流れるエンドソングが、さらに観ている側の感情を熱くさせてくれます。SEKAI NO OWARIの名曲「プレゼント」は、2015年のNHK合唱コンクール中学生の部の課題曲として作られた楽曲。エンドソングにオリジナル曲以外の楽曲を使用することが許されたのは、日本だけなのです。柔らかいメロディと、語りかけてくれるような歌声、そして何よりも歌詞とストーリーとのマッチが、感動を彩ってくれます。

人生はあまりにも問題ばかりおきるけれど何十年か好きに生きていい特別なプレゼント。その歌詞が「ダメなところも含めて自分を愛すること、どんな感情もいつか宝物になる」というこの映画のメッセージを体現してくれています。

「ひとりぼっちにさせないから大丈夫だよ」の部分は、見ている私たちにまで語りかけてくれているような、心に沁みわたる瞬間。最後に穏やかで優しすぎる感情を「プレゼント」されたような、そんな気分にぜひ浸ってみてくださいね。

インサイド・ヘッド2の基本情報


(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

2024年制作/96分/アメリカ

配給 ウォルト・ディズニー・ジャパン

劇場公開日 2024年8月1日

公式サイト https://www.disney.co.jp/movie/insidehead2

監督:ケルシー・マン

声優:大竹しのぶ (カナシミ)、多部未華子 (シンパイ)、横溝菜帆(ライリー)、 村上(マヂカルラブリー/ハズカシ)、小清水亜美 (ヨロコビ)、小松由佳 (ムカムカ)、落合弘治 (ビビリ)、浦山迅 (イカリ)、花澤香菜(イイナー)、坂本真綾(ダリィ)

休日のスケジュールが決まっていない方、何を見ようか迷っている方など"ライトな映画ファン"に対して、映画館に出かけて、映画を楽しむことをおすすめします。SASARU movie編集部では、話題性の高い最新映画を中心にその情報や魅力を継続的に発信していきます。

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