(C)東村アキコ/集英社 (C)2025 映画「かくかくしかじか」製作委員会
(C)東村アキコ/集英社 (C)2025 映画「かくかくしかじか」製作委員会

2025.5.5

創作の裏にあった涙と怒号。映画『かくかくしかじか』で描かれる東村アキコの軌跡

「ママはテンパリスト」・「海月姫」・「東京タラレバ娘」など、数々の大ヒット作を生み出した漫画家、東村アキコ。人生を励ますような作品を送り出し続けた東村が「泣きながら描いた」と述べる自伝的作品「かくかくしかじか」が映画化されます。3都市での撮影や油絵・デッサンの準備など要素が多いため、「完璧な形での実現は不可能だろう」と東村本人が映画化を断り続けていたという本作ですが、永野芽郁×大泉洋の豪華キャスティングによりついに実現!さらには東村アキコ自らが脚本も担当しています。

5月16日(金)の公開に先駆けて試写会に参加したSASARU movie編集部が映画の見どころをレビューします。青春の痛みと輝きが詰まった、パワーチャージムービーをお見逃しなく!

映画『かくかくしかじか』の気になるストーリー

漫画家を夢見る高校生の明子(永野芽郁)は「美大に入学し漫画家デビューする」という人生設計をもとに、受験準備のため絵画教室に通うことに。そこに待ち受けていたのは、竹刀を片手に怒号を飛ばすスパルタ絵画教師、日高先生(大泉洋)でした。自信満々のデッサンを見せると「下手くそ!」と一蹴!厳しい指導に逃げ出したくなる明子でしたが、先生の人となりにふれ、少しずつ心の距離を縮めていきます。

そうするうちに先生から「お前なら画家になれる」と将来を期待されてしまいます。美大進学の本当の目的を言い出せないまま、受験、大学生活、就職と時は進んでいき…。

宮崎・石川・東京の3都市を舞台に、ずっと描くことができなかった恩師とのかけがえのない9年間が明かされる── 。

怒号の裏にあった真の優しさ|最恐の恩師・日高先生

明子の恩師である日高先生は最恐のスパルタ絵画教師。美大なんて簡単に受かるだろうと考えていた明子のお気楽なメンタルを粉々にします。「土日含む週5日通え」、「受験までに100枚描け」…。幾度となく繰り出される要求に明子もタジタジです。そしてふた言目には「いいから描け」。

信じられない指導方法に明子だけでなく観客をも恐れさせる日高先生ですが、物語が進むにつれ、ただ厳しいだけの人ではないことが分かります。先生の言葉は直球で、嘘がひとつもありません。仮病で逃げ出そうとする明子を心配したり、志望校に落ちた明子を元気づけたり、2人で絵画展をやろうと持ちかけたりなどs不器用な先生なりに明子を気遣い、そして認めている様子が描かれます。

終盤には、先生の鬼気迫るほどの絵画への情熱が垣間見えます。だからこそ先生からの叱咤激励は、明子の心に強く残り続けます。

共感せずにはいられない!ありのままの姿を曝け出す主人公・明子

主人公の明子は楽観的なお調子者。両親をはじめ周囲の人々に褒められて育ったせいか自己肯定感が高く、「私は絵が上手い!天才!」と自信満々です。そんな彼女が初めてぶち当たった壁が日高先生でした。

強烈な指導により改心するのかと思いきや、そう簡単に明子の性格が変わることはありません。デッサンには打ち込むものの、突拍子もない方法で受験勉強を回避したり、大学入学後は絵も漫画も描かず自堕落な生活を送るなど、お調子者な面は相変わらず。

良い面も情けない面も、全てを曝け出す明子の姿につい共感してしまいます。

繰り返される「描け」。揺れ動く明子の心情

作中で特に印象に残る、日高先生の「描け」という台詞。受験中、大学生活、就職、そして漫画家になっても、明子の人生の様々な場面で投げかけられます。

先生に「描け」と言われるたびに心の中でありとあらゆる感情が渦巻き、苦悩する明子。しかし先生はただ「描け」としか言っていません。もちろん「絵描きになって欲しい」という先生個人の望みも含まれてはいますが、その言葉から何を得てどう感じ取るかは、全て明子のその時の状況によって変化しています。

ある時は押し付けがましく、ある時は後ろめたく感じ、そして重荷になる「描け」。9年という歳月を経て、明子が最終的に先生からの言葉をどう受け止めるのか、ぜひ注目してみてください。
 

泣いて笑って、また歩き出す。東村アキコが贈る師弟の物語

本作は原作者本人が積極的に企画に携わり、脚本だけでなくロケーションハンティング(ロケハン)や撮影にも参加。さらには作中に登場する絵やデッサンを全て美術監修したという徹底ぶり!本作への思い入れの強さをひしひしと感じます。

恩師との出会いと別れを描いているものの、どこからかカラッとした空気感をまとっているのも本作の魅力のひとつです。シーンの合間に先生との思い出を懐かしむ明子のモノローグが入り、映画全体としては明るく希望に満ちた印象を与えています。湿っぽくなりがちな別れの描写では、切ない涙だけで終わらせず前を向いて歩いていく明子の様子を感じさせ、まさに東村アキコのサバサバとした漫画の質感が見事に表現されていました。

観終えた後は、ただ心が温まるだけでなく、背筋がピンと伸びるような作品です。ぜひ劇場で明子と先生の青春の日々を体感してくださいね。

映画『かくかくしかじか』基本情報

■タイトル:『かくかくしかじか』

■公開表記:2025年5月16日(金)公開

■配給:ワーナー・ブラザース映画

■キャスト:永野芽郁、大泉洋、見上愛、畑芽育、鈴木仁、神尾楓珠、津田健次郎、有田哲平、MEGUMI、大森南朋

■原作:東村アキコ

■監督:関和亮

■脚本:東村アキコ 伊達さん

■主題歌:MISAMO「Message」(ワーナーミュージック・ジャパン)

■公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/kakushika/

映画『かくかくしかじか』の気になるストーリー

漫画家を夢見る高校生の明子(永野芽郁)は「美大に入学し漫画家デビューする」という人生設計をもとに、受験準備のため絵画教室に通うことに。そこに待ち受けていたのは、竹刀を片手に怒号を飛ばすスパルタ絵画教師、日高先生(大泉洋)でした。自信満々のデッサンを見せると「下手くそ!」と一蹴!厳しい指導に逃げ出したくなる明子でしたが、先生の人となりにふれ、少しずつ心の距離を縮めていきます。

そうするうちに先生から「お前なら画家になれる」と将来を期待されてしまいます。美大進学の本当の目的を言い出せないまま、受験、大学生活、就職と時は進んでいき…。

宮崎・石川・東京の3都市を舞台に、ずっと描くことができなかった恩師とのかけがえのない9年間が明かされる── 。

怒号の裏にあった真の優しさ|最恐の恩師・日高先生

明子の恩師である日高先生は最恐のスパルタ絵画教師。美大なんて簡単に受かるだろうと考えていた明子のお気楽なメンタルを粉々にします。「土日含む週5日通え」、「受験までに100枚描け」…。幾度となく繰り出される要求に明子もタジタジです。そしてふた言目には「いいから描け」。

信じられない指導方法に明子だけでなく観客をも恐れさせる日高先生ですが、物語が進むにつれ、ただ厳しいだけの人ではないことが分かります。先生の言葉は直球で、嘘がひとつもありません。仮病で逃げ出そうとする明子を心配したり、志望校に落ちた明子を元気づけたり、2人で絵画展をやろうと持ちかけたりなどs不器用な先生なりに明子を気遣い、そして認めている様子が描かれます。

終盤には、先生の鬼気迫るほどの絵画への情熱が垣間見えます。だからこそ先生からの叱咤激励は、明子の心に強く残り続けます。

共感せずにはいられない!ありのままの姿を曝け出す主人公・明子

主人公の明子は楽観的なお調子者。両親をはじめ周囲の人々に褒められて育ったせいか自己肯定感が高く、「私は絵が上手い!天才!」と自信満々です。そんな彼女が初めてぶち当たった壁が日高先生でした。

強烈な指導により改心するのかと思いきや、そう簡単に明子の性格が変わることはありません。デッサンには打ち込むものの、突拍子もない方法で受験勉強を回避したり、大学入学後は絵も漫画も描かず自堕落な生活を送るなど、お調子者な面は相変わらず。

良い面も情けない面も、全てを曝け出す明子の姿につい共感してしまいます。

繰り返される「描け」。揺れ動く明子の心情

作中で特に印象に残る、日高先生の「描け」という台詞。受験中、大学生活、就職、そして漫画家になっても、明子の人生の様々な場面で投げかけられます。

先生に「描け」と言われるたびに心の中でありとあらゆる感情が渦巻き、苦悩する明子。しかし先生はただ「描け」としか言っていません。もちろん「絵描きになって欲しい」という先生個人の望みも含まれてはいますが、その言葉から何を得てどう感じ取るかは、全て明子のその時の状況によって変化しています。

ある時は押し付けがましく、ある時は後ろめたく感じ、そして重荷になる「描け」。9年という歳月を経て、明子が最終的に先生からの言葉をどう受け止めるのか、ぜひ注目してみてください。
 

泣いて笑って、また歩き出す。東村アキコが贈る師弟の物語

本作は原作者本人が積極的に企画に携わり、脚本だけでなくロケーションハンティング(ロケハン)や撮影にも参加。さらには作中に登場する絵やデッサンを全て美術監修したという徹底ぶり!本作への思い入れの強さをひしひしと感じます。

恩師との出会いと別れを描いているものの、どこからかカラッとした空気感をまとっているのも本作の魅力のひとつです。シーンの合間に先生との思い出を懐かしむ明子のモノローグが入り、映画全体としては明るく希望に満ちた印象を与えています。湿っぽくなりがちな別れの描写では、切ない涙だけで終わらせず前を向いて歩いていく明子の様子を感じさせ、まさに東村アキコのサバサバとした漫画の質感が見事に表現されていました。

観終えた後は、ただ心が温まるだけでなく、背筋がピンと伸びるような作品です。ぜひ劇場で明子と先生の青春の日々を体感してくださいね。

映画『かくかくしかじか』基本情報

■タイトル:『かくかくしかじか』

■公開表記:2025年5月16日(金)公開

■配給:ワーナー・ブラザース映画

■キャスト:永野芽郁、大泉洋、見上愛、畑芽育、鈴木仁、神尾楓珠、津田健次郎、有田哲平、MEGUMI、大森南朋

■原作:東村アキコ

■監督:関和亮

■脚本:東村アキコ 伊達さん

■主題歌:MISAMO「Message」(ワーナーミュージック・ジャパン)

■公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/kakushika/

休日のスケジュールが決まっていない方、何を見ようか迷っている方など"ライトな映画ファン"に対して、映画館に出かけて、映画を楽しむことをおすすめします。SASARU movie編集部では、話題性の高い最新映画を中心にその情報や魅力を継続的に発信していきます。

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