2026年5月29日(金)公開の映画『箱の中の羊』は、息子を亡くした夫婦が、亡き息子と同じ姿をしたヒューマノイドを迎え入れる物語です。監督・脚本・編集は是枝裕和。綾瀬はるかと大悟(千鳥)が夫婦役を演じ、第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作品としても注目されています。
本作は、少し先の未来を舞台にしたSFの設定を借りつつ、テクノロジーの驚きではなく、失った人をもう一度抱きしめたいと願ってしまう、人間の切なさやグリーフケアの過程を描いた作品です。
目の前に現れた“息子に似た存在”のヒューマノイドを通して、2人はそれぞれ避けてきた痛みと向き合っていきます。
「おかえり」と「いらっしゃい」に現れる、<翔>との心の距離
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
綾瀬はるかは、喜び、戸惑い、執着、違和感が1枚ずつ重なっていく音々の危うさを、表情の細かな変化で表現しています。
最初に「おかえり」と言った音々のほうが遠ざかり、「いらっしゃい」と距離を置いた健介のほうが近づいていく。その反転が、物語に深いねじれを生んでいます。
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
家と庭の手ざわりが、喪失の時間を浮かび上がらせる
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
音々は建築家、健介は工務店の2代目社長。2人の暮らしには、設計、木材、職人、家づくりの空気が自然に流れています。そこへ近未来の存在である<翔>が入り込むことで、作品には不思議な温度差が生まれます。
中庭のレモンの木、工務店で手渡される木切れ、そして職人たちが樹木について語る場面。 それらは単なる背景ではなく、音々と健介、そして<翔>の関係を照らし出すものとして置かれています。
家も庭も、翔がいなくなった後の日々を抱え込む器のように見えました。そこに木の質感や庭の気配があるから、この映画はただのSFにはなりません。物語は、未来の技術ではなく、記憶と暮らしの映画として立ち上がってきます。
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
『箱の中の羊』が描くヒューマノイドの存在意義
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
必要とされた時間が終わったあと、彼らはどこへ行くのか。
<翔>がヒューマノイドの仲間たちとつながり始めていくことで 、物語は音々と健介だけのものではなくなります。亡き息子にもう一度会いたい家族の願いと、その願いを受け止めるために作られた者たちの行き場。その2つが交差したとき、本作は夫婦の家の外へ、より大きな問いを投げかけていきます。
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
答えが出ないから、観終わったあとも消えない
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
家の中に残った記憶、庭に根を張る木、そして亡き息子の姿をしたヒューマノイド。それぞれが別々の時間を刻んでいるからこそ、簡単には忘れられない1本です。
2026年5月29日(金)
■出演
綾瀬はるか 大悟(千鳥)
桒木里夢 清野菜名 寛一郎
柊木陽太 角田晃広 野呂佳代 星野真里 中島歩
余貴美子 田中泯
■監督・脚本・編集
是枝裕和
■音楽
坂東祐大
■配給
東宝ギャガ
■公式サイト
https://gaga.ne.jp/hakononakanohitsuji/
「おかえり」と「いらっしゃい」に現れる、<翔>との心の距離
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
綾瀬はるかは、喜び、戸惑い、執着、違和感が1枚ずつ重なっていく音々の危うさを、表情の細かな変化で表現しています。
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
最初に「おかえり」と言った音々のほうが遠ざかり、「いらっしゃい」と距離を置いた健介のほうが近づいていく。その反転が、物語に深いねじれを生んでいます。
家と庭の手ざわりが、喪失の時間を浮かび上がらせる
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
音々は建築家、健介は工務店の2代目社長。2人の暮らしには、設計、木材、職人、家づくりの空気が自然に流れています。そこへ近未来の存在である<翔>が入り込むことで、作品には不思議な温度差が生まれます。
中庭のレモンの木、工務店で手渡される木切れ、そして職人たちが樹木について語る場面。 それらは単なる背景ではなく、音々と健介、そして<翔>の関係を照らし出すものとして置かれています。
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
家も庭も、翔がいなくなった後の日々を抱え込む器のように見えました。そこに木の質感や庭の気配があるから、この映画はただのSFにはなりません。物語は、未来の技術ではなく、記憶と暮らしの映画として立ち上がってきます。
『箱の中の羊』が描くヒューマノイドの存在意義
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
必要とされた時間が終わったあと、彼らはどこへ行くのか。
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
<翔>がヒューマノイドの仲間たちとつながり始めていくことで 、物語は音々と健介だけのものではなくなります。亡き息子にもう一度会いたい家族の願いと、その願いを受け止めるために作られた者たちの行き場。その2つが交差したとき、本作は夫婦の家の外へ、より大きな問いを投げかけていきます。
答えが出ないから、観終わったあとも消えない
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
家の中に残った記憶、庭に根を張る木、そして亡き息子の姿をしたヒューマノイド。それぞれが別々の時間を刻んでいるからこそ、簡単には忘れられない1本です。
2026年5月29日(金)
■出演
綾瀬はるか 大悟(千鳥)
桒木里夢 清野菜名 寛一郎
柊木陽太 角田晃広 野呂佳代 星野真里 中島歩
余貴美子 田中泯
■監督・脚本・編集
是枝裕和
■音楽
坂東祐大
■配給
東宝ギャガ
■公式サイト
https://gaga.ne.jp/hakononakanohitsuji/
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