(C)2024 映画『海の沈黙』INUP CO.,LTD
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2024.11.28

孤高の天才画家が最期に残す"美"の本質「海の沈黙」試写会レビュー

北海道民なら誰もが知る、「北の国から」を手掛けた巨匠・倉本聰が、長年にわたって構想し「どうしても書いておきたかった」と語る渾身の物語がついに映画化。「人間にとって"美"とは何か」をテーマに、病魔に侵された一人の天才画家を中心とした人間模様と、美と芸術への希求が描かれます。「沈まぬ太陽」や「Fukushima 50」の若松節朗監督による静謐で重厚な画作りも圧巻です。
11月22日の公開に先駆けて試写会に参加したSASARU movie編集部が映画の見どころをレビューします。

「海の沈黙」の気になるストーリー


(C)2024 映画『海の沈黙』INUP CO.,LTD

世界的な画家、田村修三(石坂浩二)が参加している展覧会で大事件が発生。会場を訪れた田村が「これは私の絵じゃない。贋作だ!」と訴えたのです。主催者は隠蔽を画策したものの、田村が会見を開いたことで事実が明らかになり報道は過熱。贋作を保有していた美術館の館長・村岡(萩原聖人)は、田村の妻・安奈(小泉今日子)に無実を訴えた後、自ら命を絶ってしまいます。「私はあの絵に心底惚れ込んでおりました。それはあの絵が贋作であると指摘された今も変わるものではありません」と遺書で訴えて…。
安奈は村岡の葬儀の席で、かつての知人で中央美術館の館長の清家(仲村トオル)と再会。清家は田村の依頼を受けて、贋作の謎を追っていました。海外で発見されたゴッホやモネなどの極めて完成度の高い贋作と、今回の贋作は同じ者の筆である可能性が高いという。この絵を描いたのは一体、誰なのか?
 
同じ頃、北海道・小樽で全身に刺青の入った女・牡丹(清水美砂)の死体が発見されます。田村の過去を知る"美術愛好家"を名乗る謎の男スイケン(中井貴一)もまた小樽に…。このふたつの事件の間に浮かび上がった男。それは、かつて新進気鋭の天才画家と呼ばれるも、ある事件を機に人々の前から姿を消した津山竜次(本木雅弘)でした。かつての竜次の恋人だった安奈は北海道へ向かい、もう会うことはないと思っていた二人は小樽で再会を果たします。
しかし、竜次の身体は病に蝕まれていました。残り少ない時間の中で、彼は何を描くのか? 何を思うのか? 彼が絵画と美にかける想いとは…。

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いつもと違う北海道・小樽の切なくも美しい風景


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撮影は東京のほか、北海道・小樽を中心にロケが行われました。観光地としてではなく、旅情あふれるレトロ感が切り取られた小樽は雰囲気たっぷり。牡丹の弔いや安奈との再会、海を眺め絵の構想を練るシーンでは不思議な物悲しさを感じさせます。津山の隠遁の地であり、生まれ故郷を思わせる深く暗い海の色が強く印象に残りました。「小樽ってこんな街だったんだ」と思わせる美しさを体感できますよ。
 

40年前に姿を消した謎多き天才画家・津山竜次

物語冒頭は贋作事件と小樽の死体発見で慌ただしく、肝心の津山は息を潜めています。ある事件で画壇を追放され、姿を消した津山とは、一体どんな人物なんだろう? 贋作とはどんな関係性があるのだろう? と期待が膨らむ中、ついに姿を現します。スイケンに連れられ廃校に足を踏み入れたあざみ(菅野恵)が目にしたのは、体育館に備え付けられた大きなキャンバスに向かい、ただひたすらに絵を描き続ける津山でした。彼は無口で多くを語らず、今何を考えていて、どうしたいかを口にすることはありません。ただ描き、出来上がった作品が気に食わなければ絵の具をぶちまけ、またその上に新しい絵を描き出すエキセントリックな一面をのぞかせます。物語が進むうちに徐々に明らかになる津山の目的、贋作との関係、そして絵に込めた祈りと執念。病に冒され苦しむ津山が、初めて胸の内を明かす姿は鬼気迫るほど。その苦悩と情熱の中には悲壮感すらあり、ひたすらに圧倒されます。

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倉本聰が描く至高の愛、そして美とは


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本作は、実話を元に構想を膨らませた作品で、特に「贋作と判明したことで作品の評価が変動してしまった」実際の事件は、倉本聰の心に長く引っかかっていたそう。作者が違うと判明した時、その評価が変わるのだとしたら、"美"とは一体、何なのか? 私たちは人生の終わりに何を見つけるのか? 贋作と知らず惚れ込み、贋作と分かった後も評価を変えなかった村岡を発端に、作中様々な形で現れる問いかけに対し、倉本聰はついに答えを提示します。タイトルであり、津山の作品でもあった「海の沈黙」の意味や、北海道の自然が織りなす美しさと共に、ぜひスクリーンで体感してくださいね。
 

「海の沈黙」の基本情報

作品名:海の沈黙

公開:11月22日

出演:本木雅弘
小泉今日子 清水美砂 仲村トオル 菅野恵 / 石坂浩二
萩原聖人 村田雄浩 佐野史郎 田中健 三船美佳 津嘉山正種
中井貴一

原作・脚本:倉本聰

監督:若松節朗

製作:曵地克之

プロデューサー:佐藤龍春 製作会社:インナップ

配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ

公式サイト:https://happinet-phantom.com/uminochinmoku/

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「海の沈黙」の気になるストーリー


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世界的な画家、田村修三(石坂浩二)が参加している展覧会で大事件が発生。会場を訪れた田村が「これは私の絵じゃない。贋作だ!」と訴えたのです。主催者は隠蔽を画策したものの、田村が会見を開いたことで事実が明らかになり報道は過熱。贋作を保有していた美術館の館長・村岡(萩原聖人)は、田村の妻・安奈(小泉今日子)に無実を訴えた後、自ら命を絶ってしまいます。「私はあの絵に心底惚れ込んでおりました。それはあの絵が贋作であると指摘された今も変わるものではありません」と遺書で訴えて…。
安奈は村岡の葬儀の席で、かつての知人で中央美術館の館長の清家(仲村トオル)と再会。清家は田村の依頼を受けて、贋作の謎を追っていました。海外で発見されたゴッホやモネなどの極めて完成度の高い贋作と、今回の贋作は同じ者の筆である可能性が高いという。この絵を描いたのは一体、誰なのか?
 

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同じ頃、北海道・小樽で全身に刺青の入った女・牡丹(清水美砂)の死体が発見されます。田村の過去を知る"美術愛好家"を名乗る謎の男スイケン(中井貴一)もまた小樽に…。このふたつの事件の間に浮かび上がった男。それは、かつて新進気鋭の天才画家と呼ばれるも、ある事件を機に人々の前から姿を消した津山竜次(本木雅弘)でした。かつての竜次の恋人だった安奈は北海道へ向かい、もう会うことはないと思っていた二人は小樽で再会を果たします。
しかし、竜次の身体は病に蝕まれていました。残り少ない時間の中で、彼は何を描くのか? 何を思うのか? 彼が絵画と美にかける想いとは…。

いつもと違う北海道・小樽の切なくも美しい風景


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撮影は東京のほか、北海道・小樽を中心にロケが行われました。観光地としてではなく、旅情あふれるレトロ感が切り取られた小樽は雰囲気たっぷり。牡丹の弔いや安奈との再会、海を眺め絵の構想を練るシーンでは不思議な物悲しさを感じさせます。津山の隠遁の地であり、生まれ故郷を思わせる深く暗い海の色が強く印象に残りました。「小樽ってこんな街だったんだ」と思わせる美しさを体感できますよ。
 

40年前に姿を消した謎多き天才画家・津山竜次


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物語冒頭は贋作事件と小樽の死体発見で慌ただしく、肝心の津山は息を潜めています。ある事件で画壇を追放され、姿を消した津山とは、一体どんな人物なんだろう? 贋作とはどんな関係性があるのだろう? と期待が膨らむ中、ついに姿を現します。スイケンに連れられ廃校に足を踏み入れたあざみ(菅野恵)が目にしたのは、体育館に備え付けられた大きなキャンバスに向かい、ただひたすらに絵を描き続ける津山でした。彼は無口で多くを語らず、今何を考えていて、どうしたいかを口にすることはありません。ただ描き、出来上がった作品が気に食わなければ絵の具をぶちまけ、またその上に新しい絵を描き出すエキセントリックな一面をのぞかせます。物語が進むうちに徐々に明らかになる津山の目的、贋作との関係、そして絵に込めた祈りと執念。病に冒され苦しむ津山が、初めて胸の内を明かす姿は鬼気迫るほど。その苦悩と情熱の中には悲壮感すらあり、ひたすらに圧倒されます。

倉本聰が描く至高の愛、そして美とは


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本作は、実話を元に構想を膨らませた作品で、特に「贋作と判明したことで作品の評価が変動してしまった」実際の事件は、倉本聰の心に長く引っかかっていたそう。作者が違うと判明した時、その評価が変わるのだとしたら、"美"とは一体、何なのか? 私たちは人生の終わりに何を見つけるのか? 贋作と知らず惚れ込み、贋作と分かった後も評価を変えなかった村岡を発端に、作中様々な形で現れる問いかけに対し、倉本聰はついに答えを提示します。タイトルであり、津山の作品でもあった「海の沈黙」の意味や、北海道の自然が織りなす美しさと共に、ぜひスクリーンで体感してくださいね。
 

「海の沈黙」の基本情報


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作品名:海の沈黙

公開:11月22日

出演:本木雅弘
小泉今日子 清水美砂 仲村トオル 菅野恵 / 石坂浩二
萩原聖人 村田雄浩 佐野史郎 田中健 三船美佳 津嘉山正種
中井貴一

原作・脚本:倉本聰

監督:若松節朗

製作:曵地克之

プロデューサー:佐藤龍春 製作会社:インナップ

配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ

公式サイト:https://happinet-phantom.com/uminochinmoku/

休日のスケジュールが決まっていない方、何を見ようか迷っている方など"ライトな映画ファン"に対して、映画館に出かけて、映画を楽しむことをおすすめします。SASARU movie編集部では、話題性の高い最新映画を中心にその情報や魅力を継続的に発信していきます。

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