(C)2025「1ST KISS」製作委員会
(C)2025「1ST KISS」製作委員会

2025.2.5

運命を変えるタイムトリップが繋ぐ愛の物語。もう一度、夫に恋をする『ファーストキス 1ST KISS』

『Mother』(10)、『Woman』(13)、「カルテット」(17)など数々の名作ドラマを生み出してきた脚本家・坂元裕二と、『ラストマイル』『グランメゾン・パリ』(24)の塚原あゆ子監督がタッグを組んだオリジナル劇場映画『ファーストキス 1ST KISS』。カンヌ国際映画祭脚本賞受賞後初めて坂元裕二が手がけた本作は、夫を事故で亡くした妻がタイムスリップし、若き日の夫と再び恋をする物語です。2月7日(金)の公開に先駆けて試写会に参加したSASARU movie編集部が映画の見どころをレビューします。

『ファーストキス 1ST KISS』の気になるストーリー


(C)2025「1ST KISS」製作委員会

結婚して15年になるカンナ(松たか子)は、ある日、夫の駈(松村北斗)を事故で失ってしまいます。夫婦生活のなかでいつしか2人はすれ違ってしまい、長い倦怠期の末に離婚直前という状況でした。思ってもいなかった別れに、仕事をしつつもぼんやりと日々を過ごすカンナ。しかし、ある日高速道路を走っている最中に事件が起き、駈と思ってもいなかった再会を果たします。そこにいたのは、なんと出会った頃の駈。ひょんなことから駈と出会った15年前の夏にタイムトラベルしてしまったのです。カンナは若き日の駈を見て「やっぱりわたしはこの人が好きだ」と気が付きます。まだ夫にはなっていない駈と出会い、カンナは再び恋に落ちてしまいました。20代の駈と気持ちを重ね合わせていく40代のカンナ。いつしか事故死してしまう駈の未来を変えたいと願うようになります。過去が変われば未来も書き換えられることを知ったカンナは、何度も時間を行き来し奮闘する中である事を思い至ります。
「わたしたちは結婚して、15年後にあなたは死んだ…だったら答えは簡単」。駈への想いとともに、行き着いた答え。
わたしたちは出会わない。結婚しない。たとえ、もう二度と会えなくても… 。

坂元裕二ワールドをたっぷり味わえる、言葉遊びと会話劇

小気味の良い会話劇が繰り広げられる本作。コミカルなセリフはもちろん、クスリと笑ってしまうやり取りもあれば、思わず我が身を振り返ってしまうようなグサリと心に刺さる言葉も。
坂元裕二の脚本は、身近にあるものを作品に取り上げて、そこから人間性と物語を浮かび上がらせるスタイルが特徴。宅配便に起こされる朝、3年待ちのお取り寄せ、焦げた餃子、伴侶はいなくなったけれど物であふれている部屋。セリフでは言及されていなくても、目に映るディテールやシチュエーションから、言葉にできない、声にしない思いが滲み、心に沁みていきます。過去と未来、カンナと駈のやり取りを眺めていくと「こんな性格の人たちなのかな?」「今こんなことを考えているのかも」と感じることができるはず。

また、作中には「柿ピー」や「トウモロコシ」「古代生物」など、物語のキーとなるアイテムがあらゆる場面で映し出されます。「恋愛感情と靴下の片方はいつかなくなります」という言葉通り、カンナにとっても本作にとっても、ひとつのポイントになっているのが靴下。たびたび画面に映る靴下がカンナにとって、また駈にとってどのような意味を持っているか、扱われているかをぜひ注目してみてください。2人の心の動きや変化がきっとわかるはず。

(C)2025「1ST KISS」製作委員会

ラブストーリーの名手が紡ぐ最高傑作


(C)2025「1ST KISS」製作委員会

何度も時間を行き来するタイムトラベルは、あくまでもカンナが人生に向き合うための手段のひとつ。「結婚とは?」「夫婦とは?」「愛する人と歩む人生とは?」人生で誰もが直面する、答えのない深くてシンプルな疑問。この物語は、それらの意味を問いかける心揺さぶる物語です。
1度、倦怠期を迎えながらも再び夫に恋をして夫の事故死を回避するために「神様どうか、私たちが結ばれませんように」と願う妻。彼らはどのような結末を選ぶのでしょうか? 映画のラストは観る人の立場によってきっと受け取り方が違うはず。
ぜひ大切な人と観て、思いを伝え合ってくださいね。

『ファーストキス 1ST KISS』の基本情報

■脚本:坂元裕二
■監督:塚原あゆ子
■出演:松たか子 松村北斗
    吉岡里帆 森 七菜 YOU 竹原ピストル 
    松田大輔 和田雅成 鈴木慶一 神野三鈴
    リリー・フランキー
■企画・プロデュース:山田兼司
■公開:2025年2月7日(金)
■公式サイト: https://1stkiss-movie.toho.co.jp/
■公式X(@1STKISSmovie): https://x.com/1STKISSmovie
■公式Instagram(1STKISSmovie):https://www.instagram.com/1stkissmovie/

(C)2025「1ST KISS」製作委員会

『ファーストキス 1ST KISS』の気になるストーリー


(C)2025「1ST KISS」製作委員会

結婚して15年になるカンナ(松たか子)は、ある日、夫の駈(松村北斗)を事故で失ってしまいます。夫婦生活のなかでいつしか2人はすれ違ってしまい、長い倦怠期の末に離婚直前という状況でした。思ってもいなかった別れに、仕事をしつつもぼんやりと日々を過ごすカンナ。しかし、ある日高速道路を走っている最中に事件が起き、駈と思ってもいなかった再会を果たします。そこにいたのは、なんと出会った頃の駈。ひょんなことから駈と出会った15年前の夏にタイムトラベルしてしまったのです。カンナは若き日の駈を見て「やっぱりわたしはこの人が好きだ」と気が付きます。まだ夫にはなっていない駈と出会い、カンナは再び恋に落ちてしまいました。20代の駈と気持ちを重ね合わせていく40代のカンナ。いつしか事故死してしまう駈の未来を変えたいと願うようになります。過去が変われば未来も書き換えられることを知ったカンナは、何度も時間を行き来し奮闘する中である事を思い至ります。
「わたしたちは結婚して、15年後にあなたは死んだ…だったら答えは簡単」。駈への想いとともに、行き着いた答え。
わたしたちは出会わない。結婚しない。たとえ、もう二度と会えなくても… 。

坂元裕二ワールドをたっぷり味わえる、言葉遊びと会話劇


(C)2025「1ST KISS」製作委員会

小気味の良い会話劇が繰り広げられる本作。コミカルなセリフはもちろん、クスリと笑ってしまうやり取りもあれば、思わず我が身を振り返ってしまうようなグサリと心に刺さる言葉も。
坂元裕二の脚本は、身近にあるものを作品に取り上げて、そこから人間性と物語を浮かび上がらせるスタイルが特徴。宅配便に起こされる朝、3年待ちのお取り寄せ、焦げた餃子、伴侶はいなくなったけれど物であふれている部屋。セリフでは言及されていなくても、目に映るディテールやシチュエーションから、言葉にできない、声にしない思いが滲み、心に沁みていきます。過去と未来、カンナと駈のやり取りを眺めていくと「こんな性格の人たちなのかな?」「今こんなことを考えているのかも」と感じることができるはず。

また、作中には「柿ピー」や「トウモロコシ」「古代生物」など、物語のキーとなるアイテムがあらゆる場面で映し出されます。「恋愛感情と靴下の片方はいつかなくなります」という言葉通り、カンナにとっても本作にとっても、ひとつのポイントになっているのが靴下。たびたび画面に映る靴下がカンナにとって、また駈にとってどのような意味を持っているか、扱われているかをぜひ注目してみてください。2人の心の動きや変化がきっとわかるはず。

ラブストーリーの名手が紡ぐ最高傑作


(C)2025「1ST KISS」製作委員会

何度も時間を行き来するタイムトラベルは、あくまでもカンナが人生に向き合うための手段のひとつ。「結婚とは?」「夫婦とは?」「愛する人と歩む人生とは?」人生で誰もが直面する、答えのない深くてシンプルな疑問。この物語は、それらの意味を問いかける心揺さぶる物語です。
1度、倦怠期を迎えながらも再び夫に恋をして夫の事故死を回避するために「神様どうか、私たちが結ばれませんように」と願う妻。彼らはどのような結末を選ぶのでしょうか? 映画のラストは観る人の立場によってきっと受け取り方が違うはず。
ぜひ大切な人と観て、思いを伝え合ってくださいね。

『ファーストキス 1ST KISS』の基本情報


(C)2025「1ST KISS」製作委員会

■脚本:坂元裕二
■監督:塚原あゆ子
■出演:松たか子 松村北斗
    吉岡里帆 森 七菜 YOU 竹原ピストル 
    松田大輔 和田雅成 鈴木慶一 神野三鈴
    リリー・フランキー
■企画・プロデュース:山田兼司
■公開:2025年2月7日(金)
■公式サイト: https://1stkiss-movie.toho.co.jp/
■公式X(@1STKISSmovie): https://x.com/1STKISSmovie
■公式Instagram(1STKISSmovie):https://www.instagram.com/1stkissmovie/

休日のスケジュールが決まっていない方、何を見ようか迷っている方など"ライトな映画ファン"に対して、映画館に出かけて、映画を楽しむことをおすすめします。SASARU movie編集部では、話題性の高い最新映画を中心にその情報や魅力を継続的に発信していきます。

eventイベント・キャンペーン

point注目映画一覧(外部サイト)

A House of Dynamite

ハウス・オブ・ダイナマイト

2025-10-10

どこから発射されたか分からない、米国を標的とした1発のミサイル。果たして誰が仕組んだのか? どう策を打つべきか? 時間との闘いが幕を開ける。

TRON: Ares

トロン:アレス

2025-10-10

高度に洗練されたプログラム”アレス”が、ある危険なミッションのために現実世界へと送りこまれる。いまデジタル世界と現実世界が交錯する…。

Frankenstein

フランケンシュタイン

2025-10-24

ひとりの天才科学者と、その野心が創り出した恐ろしい怪物をめぐるメアリー・シェリーの古典小説の名作を、アカデミー賞受賞のギレルモ・デル・トロ監督が新たな視点で映像化。

The Roses

ローズ家~崖っぷちの夫婦~

2025-10-24

絵に描いたような完璧なカップル、アイヴィとテオは、順風満帆な人生を送っているように見えた。輝かしいキャリア、愛に満ちた結婚生活、優秀な子供たち。だが、その裏側では家庭内戦争が始まろうとしていた。テオのキャリアが急降下する中、アイヴィは野心を露わにする。幸せな夫婦に秘められた競争心と不満が爆発する痛快ブラック・コメディ。

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

1997-07-19

第25話「Air」 全ての使徒を倒したNERVに対し、サードインパクト発動を目論むゼーレが戦略自衛隊を使った武力占拠を開始する。施設が次々と破壊・占拠されていく中、シンジは戦自隊員に発見され殺されそうになるが、生きる意思を失くしていたシンジは抵抗すらしなかった。それをミサトが寸前で救出するが、移動中に銃撃に遭って負傷し、シンジにEVAで戦うよう言い残して命を落とす。 第26話 「まごころを、君に」シンジを乗せたEVA初号機を依代としてサードインパクトが始まる。これによって人類は個体の生命体としての姿を保てなくなり液化して崩れていき、その魂は「黒き月」に集められる。初号機はレイやカヲルの姿をとる巨人(第2使徒リリス)に取り込まれ、シンジはレイとカヲルに再会する。そこでシンジは人類が単体の生命となることを望まず、それぞれの個人がいる従来の世界を望みリリスは首から血を噴き出しながら倒れ崩れ落ちていく。

もののけ姫

もののけ姫

1997-07-12

山里に住む若者アシタカは、怒りと憎しみにより“タタリ神”と化した猪神から呪いをかけられてしまう。呪いを解く術を求めて旅に出るアシタカはやがて、西方の地で“タタラ”の村にたどり着く。エボシ御前が率いるその村では、鉄を造り続けていたが、同時にそれは神々の住む森を破壊することでもあった。そして、そんなタタラ達に戦いを挑むサンの存在をアシタカは知る。人の子でありながら山犬に育てられた彼女は“もののけ姫”と呼ばれていた。

GHOST IN THE SHELL

GHOST IN THE SHELL

1995-11-18

2029年、二度の大戦を経て、電脳化・義体化技術の発展した世界。新たな可能性の一方で、ゴーストハックや犯罪の多様化といった問題にも悩まされていた。 そんな中、他人の電脳をハックし人形のように使う「人形使い」が入国し公安9課は調査に乗り出す。