2025.7.26

観客へ直接届けたい「映画の追体験」  主演・妻夫木聡が大友啓史監督と『宝島』全国行脚で北海道へ

原作は第160回直木賞など三冠に輝いた真藤順丈による小説「宝島」で、メガホンをとるのは、映画『るろうに剣心』(12~21)シリーズなどの大友啓史監督。主演は妻夫木聡さんを迎え、広瀬すずさん、窪田正孝さん、永山瑛太さんら日本映画界を牽引する豪華俳優陣が集結しました。
 
この映画は、戦後沖縄を舞台に、史実に記されない真実を描き切った真藤順丈氏による同名小説を実写化した作品です。アメリカ統治下だった戦後の沖縄を舞台に、混沌とした時代を全力で駆け抜けた4人の若者たちが向き合った、希望や怒り、戸惑いなどを描いています。
 
9月19日(金)から道内15館の映画館をはじめ全国公開に向け、宣伝アンバサダーとして全国行脚する主演・妻夫木聡さんと、大友啓史監督が7月13日(日)に札幌シネマフロンティアで舞台挨拶を実施。SASARU movieでは、「大友組“観客部”」と称されたお客様のみなさんとの質問タイムや妻夫木さんのセルフィーカメラによる撮影会など、熱く! 温かい! コミュニケーションの様子をレポートします。

異例の全国行脚・8エリア目の北海道入りを果たし、MCから「北海道にいらっしゃるのは久しぶりですか?」という質問が投げかけられると、妻夫木さんは近年は来道していなかった様子で「最後に来たのは、牡蠣ツアー!」と、友人と厚岸町へ行き、牡蠣をたくさん食べることができたエピソードを披露。続けて「思い出の場所は」との問いに「20歳過ぎぐらいに、初めてまとまったお休みを頂いて、最初に旅行したのが北海道です。1週間ぐらい居たのかな、そのとき美瑛に行きました。景色が凄く綺麗で、本当に癒されました。夏の北海道が特に大好きです」と、懐古しました。
一方、「映画はいかがでしたか?」と観客へ問いかけると、満場の拍手が送られた、妻夫木さんと大友監督。大友監督は「みなさんも、宣伝アンバサダーです!大友組“観客部”の一人として、皆さんもぜひこの映画を盛り上げていただけたら嬉しいです!!」とアピール。
この映画は、2019年に企画が始まり、2度の撮影延期を経て、公開まで6年を要した作品になります。大友監督は(劇中の4人に勇気を与えられて)たくましく必死で生き抜いた。その諦めなさ・力強さ、というのに励まされながら『絶対これ途中でやめちゃダメだ!最後までやるんだ!』と撮影時の心境を振り返りました。
劇場に集まった観客からの生の質問・感想が2人にぶつけられ、厳選して3つご紹介します。
 
―――今回この作品を映画にしようと思われた理由を教えてください
 
大友:アメリカ統治下の時代の沖縄について、僕らはあまりにも知らない、あまりにも知らないんです。戦争の時代にフォーカス当てた映画はいっぱいありますが、1964年の東京オリンピックから1970年の大阪万博まで、本当に高度経済成長で1番良い時代に「沖縄ではこういうことがあった」と。我々本土の人間には、沖縄県に国内の米軍基地の7割が集中しているということも含め、沖縄の皆さんに大きな借りというか、責任を預けてしまっていると思うんです。だからこそ僕らは沖縄のことをもっと知らなきゃいけないし、まさに他人事ではなくて僕らも当事者として。同じ日本国民として、知らなければいけないことがたくさんあるだろう、と原作を読んで気づきました。リゾート地としての沖縄を求めるだけではなくて、あの時代を生きた人々の感情と歴史を知る、ではなくて、感情を映画を通してみんなで『追体験したい』という思いで映画をつくりました。
―――映画で一番過酷な撮影はどのシーンでしたか?

妻夫木:全体的に過酷ではありましたが・・・。僕は44歳ですが、18歳の役を演じるわけで(笑)。大友監督の撮り方は基本的にひとつのシーンを全部最初から最後まで“通し(ワンカット)”で撮られる方ですが、皆さん観ていただいた通り、僕や(永山)瑛太くんたちが“ガーッ”と、走ってきてフェンスを乗り越えて、“バーッ”って基地の中に入っていくシーンがありますが、それ全部“通し”で撮るわけです(笑)。50mくらい坂道をダッシュしてきて、フェンスを駆け上って降りて、100mくらい走ってカットになりますが、監督は「カットぉぉ!もう一回」とすぐ言ってきます。

大友:ごめんなさいっ!!!

 
妻夫木:そうやって、みんなが戻っていくのを朝まで繰り返していましたね(笑)。あのときは、日頃からボクシングをやっていてよかったと、思いました!
(演じた)グスクという役は、“正義とは何か”ということを自問自答しながら、みんながやりたがらないポジションに自ら進み、他人の犠牲になることを厭わない人間だったので、結構追い込まれてはいました。でも、グスクの不屈の精神、諦めない心、というものに対して、希望を見出していたのだと思います。なので、とにかく生きなきゃ、と毎日思って過ごしていました。そういう精神的なことが、もしかしたら1番キツかったことなのかもしれません。
―――私の大好きな推しの俳優は妻夫木聡さんと北海道苫小牧市出身の奥野瑛太さんです。病室での共演シーンを見ることができて、とても幸せです。このシーンをオカズにご飯3杯はイケます!撮影エピソードを教えてください。

妻夫木:!!。奥野瑛太くんに、監督が・・・「役柄の関係上、痩せて欲しい」って言ったんですよ(笑)。ちょうど、基地の撮影(※編集部より:記事ではネタバレになるので伏せますが、印象に残るセリフ、アクションシーンのところ)の後ですね。

大友:病室のシーンは10日後ぐらいでしたね。

 
妻夫木:久しぶり会ったら、奥野くんヒョロヒョロになってて、「がんばって・・・10キロ・・・痩せました」と。痩せ方を聞いたら、まずは食べないこと。撮影が近くなると、水抜きするけど、完全に抜くとあぶないから、撮影中は水を口に含んですぐ吐き出して口の中を潤す程度にして、3日間続けていると言っていて、役者魂を感じました。

大友:すごいですよ奥野君。僕も何度か付き合いましたが、その都度驚かされます。

妻夫木:本当にすごいです、奥野くん。窪田くんもその気がありますが、凄く良い意味で“役者バカ”です。つい最近朝ドラの撮影で、奥野くんと一緒でしたが、「あの後大丈夫だった?!」と聞いたら、奥野くんが耐えきれなくて、定食を食べちゃったらしいです。もうお腹減りすぎているから(笑)。そしたら、血糖値が一気に上がってしまって、1時間ぐらい動けなくなったそうで・・・。高崎駅だったかな、びっくりしましたね。そのくらいストイックな方なので、すごく尊敬しています。
最後に、妻夫木さんから「これから未来に生きる子どもたちに何を託せるのか、今一度考えていくべき時なのかなと僕は思っています。まずは絶対戦争は2度と起こしてはいけないし、その中で僕たちは何をやっていくのか、ひとりひとりの思いが希望ある未来を作っていきます。この映画が皆さんの中で何かそういうきっかけになる良い橋渡しみたいな存在になれたら、僕は本当に幸せです。」と語り、大友監督は「未知の体験や、知らなかったことを知るという楽しみを多くの人に伝えて頂きたい」と、それぞれの想いの言葉で締め括った。

映画『宝島』基本情報


(C)真藤順丈/講談社 (C)2025「宝島」製作委員会

■劇場公開日:2025年9月19日(金)

■監督:大友啓史

■原作:真藤順丈『宝島』(講談社文庫)

■出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太
塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄
ピエール瀧、木幡竜、奥野瑛太、村田秀亮
デリック・ドーバー

■公式サイト:https://www.takarajima-movie.jp/
異例の全国行脚・8エリア目の北海道入りを果たし、MCから「北海道にいらっしゃるのは久しぶりですか?」という質問が投げかけられると、妻夫木さんは近年は来道していなかった様子で「最後に来たのは、牡蠣ツアー!」と、友人と厚岸町へ行き、牡蠣をたくさん食べることができたエピソードを披露。続けて「思い出の場所は」との問いに「20歳過ぎぐらいに、初めてまとまったお休みを頂いて、最初に旅行したのが北海道です。1週間ぐらい居たのかな、そのとき美瑛に行きました。景色が凄く綺麗で、本当に癒されました。夏の北海道が特に大好きです」と、懐古しました。
一方、「映画はいかがでしたか?」と観客へ問いかけると、満場の拍手が送られた、妻夫木さんと大友監督。大友監督は「みなさんも、宣伝アンバサダーです!大友組“観客部”の一人として、皆さんもぜひこの映画を盛り上げていただけたら嬉しいです!!」とアピール。
この映画は、2019年に企画が始まり、2度の撮影延期を経て、公開まで6年を要した作品になります。大友監督は(劇中の4人に勇気を与えられて)たくましく必死で生き抜いた。その諦めなさ・力強さ、というのに励まされながら『絶対これ途中でやめちゃダメだ!最後までやるんだ!』と撮影時の心境を振り返りました。
劇場に集まった観客からの生の質問・感想が2人にぶつけられ、厳選して3つご紹介します。
 
―――今回この作品を映画にしようと思われた理由を教えてください
 
大友:アメリカ統治下の時代の沖縄について、僕らはあまりにも知らない、あまりにも知らないんです。戦争の時代にフォーカス当てた映画はいっぱいありますが、1964年の東京オリンピックから1970年の大阪万博まで、本当に高度経済成長で1番良い時代に「沖縄ではこういうことがあった」と。我々本土の人間には、沖縄県に国内の米軍基地の7割が集中しているということも含め、沖縄の皆さんに大きな借りというか、責任を預けてしまっていると思うんです。だからこそ僕らは沖縄のことをもっと知らなきゃいけないし、まさに他人事ではなくて僕らも当事者として。同じ日本国民として、知らなければいけないことがたくさんあるだろう、と原作を読んで気づきました。リゾート地としての沖縄を求めるだけではなくて、あの時代を生きた人々の感情と歴史を知る、ではなくて、感情を映画を通してみんなで『追体験したい』という思いで映画をつくりました。
―――映画で一番過酷な撮影はどのシーンでしたか?

妻夫木:全体的に過酷ではありましたが・・・。僕は44歳ですが、18歳の役を演じるわけで(笑)。大友監督の撮り方は基本的にひとつのシーンを全部最初から最後まで“通し(ワンカット)”で撮られる方ですが、皆さん観ていただいた通り、僕や(永山)瑛太くんたちが“ガーッ”と、走ってきてフェンスを乗り越えて、“バーッ”って基地の中に入っていくシーンがありますが、それ全部“通し”で撮るわけです(笑)。50mくらい坂道をダッシュしてきて、フェンスを駆け上って降りて、100mくらい走ってカットになりますが、監督は「カットぉぉ!もう一回」とすぐ言ってきます。

大友:ごめんなさいっ!!!

 
妻夫木:そうやって、みんなが戻っていくのを朝まで繰り返していましたね(笑)。あのときは、日頃からボクシングをやっていてよかったと、思いました!
(演じた)グスクという役は、“正義とは何か”ということを自問自答しながら、みんながやりたがらないポジションに自ら進み、他人の犠牲になることを厭わない人間だったので、結構追い込まれてはいました。でも、グスクの不屈の精神、諦めない心、というものに対して、希望を見出していたのだと思います。なので、とにかく生きなきゃ、と毎日思って過ごしていました。そういう精神的なことが、もしかしたら1番キツかったことなのかもしれません。
―――私の大好きな推しの俳優は妻夫木聡さんと北海道苫小牧市出身の奥野瑛太さんです。病室での共演シーンを見ることができて、とても幸せです。このシーンをオカズにご飯3杯はイケます!撮影エピソードを教えてください。

妻夫木:!!。奥野瑛太くんに、監督が・・・「役柄の関係上、痩せて欲しい」って言ったんですよ(笑)。ちょうど、基地の撮影(※編集部より:記事ではネタバレになるので伏せますが、印象に残るセリフ、アクションシーンのところ)の後ですね。

大友:病室のシーンは10日後ぐらいでしたね。

 
妻夫木:久しぶり会ったら、奥野くんヒョロヒョロになってて、「がんばって・・・10キロ・・・痩せました」と。痩せ方を聞いたら、まずは食べないこと。撮影が近くなると、水抜きするけど、完全に抜くとあぶないから、撮影中は水を口に含んですぐ吐き出して口の中を潤す程度にして、3日間続けていると言っていて、役者魂を感じました。

大友:すごいですよ奥野君。僕も何度か付き合いましたが、その都度驚かされます。

妻夫木:本当にすごいです、奥野くん。窪田くんもその気がありますが、凄く良い意味で“役者バカ”です。つい最近朝ドラの撮影で、奥野くんと一緒でしたが、「あの後大丈夫だった?!」と聞いたら、奥野くんが耐えきれなくて、定食を食べちゃったらしいです。もうお腹減りすぎているから(笑)。そしたら、血糖値が一気に上がってしまって、1時間ぐらい動けなくなったそうで・・・。高崎駅だったかな、びっくりしましたね。そのくらいストイックな方なので、すごく尊敬しています。
最後に、妻夫木さんから「これから未来に生きる子どもたちに何を託せるのか、今一度考えていくべき時なのかなと僕は思っています。まずは絶対戦争は2度と起こしてはいけないし、その中で僕たちは何をやっていくのか、ひとりひとりの思いが希望ある未来を作っていきます。この映画が皆さんの中で何かそういうきっかけになる良い橋渡しみたいな存在になれたら、僕は本当に幸せです。」と語り、大友監督は「未知の体験や、知らなかったことを知るという楽しみを多くの人に伝えて頂きたい」と、それぞれの想いの言葉で締め括った。

映画『宝島』基本情報


(C)真藤順丈/講談社 (C)2025「宝島」製作委員会

■劇場公開日:2025年9月19日(金)

■監督:大友啓史

■原作:真藤順丈『宝島』(講談社文庫)

■出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太
塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄
ピエール瀧、木幡竜、奥野瑛太、村田秀亮
デリック・ドーバー

■公式サイト:https://www.takarajima-movie.jp/

矢武兄輔

まちのえいが屋さん/キャプテン・ポップコーン

20歳の1月。札幌映画サークルに入会直後、さぬき映画祭への参加で『踊る大捜査線』の製作陣や深田晃司監督と出逢い、映画界の現実や地方から発信するエンタメの可能性を知る。そこから「映画館へ行く人を増やす」という目標を持ち、カネゴンを呼んでみたり、学生向け媒体をつくったり、休学して東京国際映画祭で勤務、映画館へ就職→退職→「矢武企画」を起業からの今は某局でラジオDJ。 すべては『踊る』の完結が始まりだった。そして、踊るプロジェクト再始動と共に…! ということで、皆さんにとって映画がもっと近くなれますように。

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