第98回アカデミー賞(R)の授賞式が、現地時間2026年3月15日に開催されます。今回の長編アニメーション賞にノミネートされたのは、『ズートピア2』『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』『星つなぎのエリオ』『アメリと雨の物語』『ARCO/アルコ』の5作品。王道の続編から、配信発の話題作、静かな余韻を残す海外アニメまでが揃い、顔ぶれはかなり多彩です。だからこそ今回は、「どれが受賞に近いか」だけでなく、「自分にはどの1本が刺さりそうか」という視点でも楽しめる年。まずはノミネート5作品の魅力をタイプ別に整理しながら、後半では本命予想も見ていきます。
ノミネート5作品を“刺さるタイプ別”でチェック
(C) 2026 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
幅広い層に届くエンタメ性という意味で、まず注目したいのが『ズートピア2』です。舞台となるのは、動物たちが人間のように暮らすズートピア。今回は、これまで存在しないはずだったヘビが現れたことをきっかけに、街の歴史に隠されていた大きな謎が動き出します。頑張り屋のジュディと、根は誠実なニックが再びバディを組み、その関係がどのように揺れ、深まっていくのかも見どころです。
前作の魅力だったテンポのよさやユーモアはそのままに、今回はもう一歩踏み込んだドラマも期待できます。にぎやかな街の魅力、個性的な動物たちの表情、そしてジュディとニックの絶妙な掛け合い。楽しく観られる間口の広さがありながら、物語の奥には社会を見つめる視点も感じられるシリーズです。家族で安心して楽しみたい人にも、前作の世界観が好きだった人にも、やはり外せない1本です。
今年のノミネート作品の中でも、とりわけ勢いを感じさせるのが『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』です。ルミ、ミラ、ゾーイの3人は、大人気のKPOPスターでありながら、その裏では魔物からファンを守るために戦う存在。アイドルとしてのきらめきと、ヒーローものの高揚感がひとつになった設定だけでも、かなり強い引力があります。
Netflix映画『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』独占配信中
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宇宙や未知との出会いを描く物語に惹かれるなら、『星つなぎのエリオ』も気になる存在です。主人公は、宇宙に強い憧れを抱きながらも、どこか孤独を感じている少年エリオ。そんな彼が思いがけず“地球代表”として宇宙の世界へ招かれ、そこで出会った存在たちとの交流を通して、自分の居場所を見つめ直していきます。
この作品が胸をつかむのは、きらびやかで不思議な宇宙世界に心が躍る一方で、物語の中心にあるのは、理解されたいと願う気持ちや、誰かとつながりたいという切実さです。孤独を抱えた存在同士が少しずつ心を通わせていく流れが、この作品のやさしさにつながっています。冒険のワクワクと、感情に寄り添う温度。その両方を味わいたい人に向いた1本です。
(C)2026 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
(C)2025 Maybe Movies, Ikki Films, 2 Minutes, France 3 Cinema, Puffin Pictures, 22D Music
派手な展開よりも、やわらかく心に触れる作品を求めるなら、『アメリと雨の物語』が目を引きます。舞台は1960年代の日本。ベルギー人の幼い少女アメリが、家族や身近な大人たちに見守られながら、少しずつこの世界の輪郭を知っていく物語です。子どもの目に映る何気ない日常のひとつひとつが、まるで魔法のようにきらめいて見える。その繊細な感性こそ、この作品ならではの大きな魅力です。
興味深い点は、大人にとってはささやかに見える出来事が、幼いアメリにとっては人生を揺るがすほどの大きな発見として描かれていくこと。何気ない時間や風景のなかに、驚きや戸惑い、喜びが静かに宿っていきます。大きく感情を揺さぶるというより、観終わったあとにじんわりと効いてくるタイプの作品。自分の幼いころの記憶までそっと呼び起こしてくれそうな、繊細な1本です。日本では2026年3月20日(金・祝)に公開されます。
これから広がる才能に出会うなら『ARCO/アルコ』
これから注目がさらに広がりそうなアニメーション作品を探しているなら、2026年4月24日(金)に日本公開される『ARCO/アルコ』はかなり気になる存在です。物語の舞台は2075年。10歳の少女イリスの前に、虹色のスーツをまとった不思議な少年アルコが空から落ちてきます。アルコは、タイムトラベルが可能な未来からやって来た存在。イリスは彼を家にかくまい、元の時代へ帰すために動き出します。未来から来た少年と、今を生きる少女の出会いが、やがて時間を超えた友情や希望へつながっていく物語です。
2Dアニメーションの美しさ、巧みな世界観づくり、愛すべきキャラクターが高く評価されており、第49回アヌシー国際アニメーション映画祭でクリスタル賞を受賞。すでに海外では“見逃せない1本”として存在感を示しています。
混戦の中で一歩リードする作品は?
理由としてまず挙げたいのは、前哨戦での評価の高さです。今年の賞レースを振り返ると、この作品は単なる話題性ではなく、アニメーション作品としての完成度でもしっかり評価されていることが見えてきます。ポップな題材や派手な見た目で注目を集めるだけではなく、映像、音楽、キャラクター表現がきちんと作品の芯につながっているところが支持されている印象です。
さらに大きいのが、技術面でも存在感を見せていること。きらびやかなステージ表現とアクションのスピード感が、作品全体の推進力として機能していて、勢いだけで終わらない説得力があります。音と映像の一体感がそのまま魅力になっている作品は、観終わったあとにも印象が残りやすく、賞レースではそうした“強い体感”が後押しになることも少なくありません。
Netflix映画『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』独占配信中
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勢いと新しさで前に出る『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』、王道の強さで追いかける『ズートピア2』。そして『星つなぎのエリオ』『アメリと雨の物語』『ARCO/アルコ』が、それぞれ異なる魅力で並んでいるかたちです。どの作品にも“この1本を推したくなる理由”があり、だからこそ今回の長編アニメーション賞はおもしろいのだと思います。受賞レースとして追うおもしろさと、自分の“推し”を見つける楽しさ、その両方を味わえる部門になりそうです。
ノミネート5作品を“刺さるタイプ別”でチェック
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幅広い層に届くエンタメ性という意味で、まず注目したいのが『ズートピア2』です。舞台となるのは、動物たちが人間のように暮らすズートピア。今回は、これまで存在しないはずだったヘビが現れたことをきっかけに、街の歴史に隠されていた大きな謎が動き出します。頑張り屋のジュディと、根は誠実なニックが再びバディを組み、その関係がどのように揺れ、深まっていくのかも見どころです。
前作の魅力だったテンポのよさやユーモアはそのままに、今回はもう一歩踏み込んだドラマも期待できます。にぎやかな街の魅力、個性的な動物たちの表情、そしてジュディとニックの絶妙な掛け合い。楽しく観られる間口の広さがありながら、物語の奥には社会を見つめる視点も感じられるシリーズです。家族で安心して楽しみたい人にも、前作の世界観が好きだった人にも、やはり外せない1本です。
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今年のノミネート作品の中でも、とりわけ勢いを感じさせるのが『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』です。ルミ、ミラ、ゾーイの3人は、大人気のKPOPスターでありながら、その裏では魔物からファンを守るために戦う存在。アイドルとしてのきらめきと、ヒーローものの高揚感がひとつになった設定だけでも、かなり強い引力があります。
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宇宙や未知との出会いを描く物語に惹かれるなら、『星つなぎのエリオ』も気になる存在です。主人公は、宇宙に強い憧れを抱きながらも、どこか孤独を感じている少年エリオ。そんな彼が思いがけず“地球代表”として宇宙の世界へ招かれ、そこで出会った存在たちとの交流を通して、自分の居場所を見つめ直していきます。
この作品が胸をつかむのは、きらびやかで不思議な宇宙世界に心が躍る一方で、物語の中心にあるのは、理解されたいと願う気持ちや、誰かとつながりたいという切実さです。孤独を抱えた存在同士が少しずつ心を通わせていく流れが、この作品のやさしさにつながっています。冒険のワクワクと、感情に寄り添う温度。その両方を味わいたい人に向いた1本です。
(C)2025 Maybe Movies, Ikki Films, 2 Minutes, France 3 Cinema, Puffin Pictures, 22D Music
派手な展開よりも、やわらかく心に触れる作品を求めるなら、『アメリと雨の物語』が目を引きます。舞台は1960年代の日本。ベルギー人の幼い少女アメリが、家族や身近な大人たちに見守られながら、少しずつこの世界の輪郭を知っていく物語です。子どもの目に映る何気ない日常のひとつひとつが、まるで魔法のようにきらめいて見える。その繊細な感性こそ、この作品ならではの大きな魅力です。
興味深い点は、大人にとってはささやかに見える出来事が、幼いアメリにとっては人生を揺るがすほどの大きな発見として描かれていくこと。何気ない時間や風景のなかに、驚きや戸惑い、喜びが静かに宿っていきます。大きく感情を揺さぶるというより、観終わったあとにじんわりと効いてくるタイプの作品。自分の幼いころの記憶までそっと呼び起こしてくれそうな、繊細な1本です。日本では2026年3月20日(金・祝)に公開されます。
これから広がる才能に出会うなら『ARCO/アルコ』
これから注目がさらに広がりそうなアニメーション作品を探しているなら、2026年4月24日(金)に日本公開される『ARCO/アルコ』はかなり気になる存在です。物語の舞台は2075年。10歳の少女イリスの前に、虹色のスーツをまとった不思議な少年アルコが空から落ちてきます。アルコは、タイムトラベルが可能な未来からやって来た存在。イリスは彼を家にかくまい、元の時代へ帰すために動き出します。未来から来た少年と、今を生きる少女の出会いが、やがて時間を超えた友情や希望へつながっていく物語です。
2Dアニメーションの美しさ、巧みな世界観づくり、愛すべきキャラクターが高く評価されており、第49回アヌシー国際アニメーション映画祭でクリスタル賞を受賞。すでに海外では“見逃せない1本”として存在感を示しています。
混戦の中で一歩リードする作品は?
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理由としてまず挙げたいのは、前哨戦での評価の高さです。今年の賞レースを振り返ると、この作品は単なる話題性ではなく、アニメーション作品としての完成度でもしっかり評価されていることが見えてきます。ポップな題材や派手な見た目で注目を集めるだけではなく、映像、音楽、キャラクター表現がきちんと作品の芯につながっているところが支持されている印象です。
さらに大きいのが、技術面でも存在感を見せていること。きらびやかなステージ表現とアクションのスピード感が、作品全体の推進力として機能していて、勢いだけで終わらない説得力があります。音と映像の一体感がそのまま魅力になっている作品は、観終わったあとにも印象が残りやすく、賞レースではそうした“強い体感”が後押しになることも少なくありません。
(C) 2026 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
勢いと新しさで前に出る『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』、王道の強さで追いかける『ズートピア2』。そして『星つなぎのエリオ』『アメリと雨の物語』『ARCO/アルコ』が、それぞれ異なる魅力で並んでいるかたちです。どの作品にも“この1本を推したくなる理由”があり、だからこそ今回の長編アニメーション賞はおもしろいのだと思います。受賞レースとして追うおもしろさと、自分の“推し”を見つける楽しさ、その両方を味わえる部門になりそうです。
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