香港映画『ラブ・ライズ』日本語字幕版の完成披露試写イベントが、2026年7月7日(火)、一般財団法人さっぽろ産業振興財団のSapporo Business HUBで開催されました。
『ラブ・ライズ』は、ロマンス詐欺をテーマに、騙す側と騙される側の関係を描く香港映画です。イベントのトークセッションには、監督・脚本のホー・ミウケイ監督、札幌フィルムコミッションの李嘉兒さん、ロケのコーディネートを行った株式会社ゴールドロケーションの佐藤悠輔さんが登壇しました。
トークセッションや上映後のQ&Aでは、札幌での撮影に至った経緯や、市電、狸小路商店街、さっぽろテレビ塔、国営滝野すずらん丘陵公園などでの撮影エピソードが語られました。
札幌ロケはどう実現したのか 東京予定から一転した誘致の舞台裏
香港での撮影は室内のシーンが多く、ネット上でやり取りする2人の限られた世界が描かれている一方で、後半ではより開放的な空間が必要だったと説明。その場所として、札幌がふさわしかったと話しました。
2023年に李さんが香港へ出張した際、制作関係者に「東京で撮影するより札幌はどうですか?」と提案。ロケ地や補助金を紹介し、市内事業者としてゴールドロケーションにつないだことで、札幌ロケが進んでいきました。
李さんは、3月に誘致し、6月から7月には撮影が始まったと話し、短い期間で札幌での撮影が実現したことを振り返りました。さらに、2023年の撮影時にクランクアップした日も7月7日だったそうです。今回、札幌での完成披露試写イベントが行われたのも同じ7月7日。ホー監督は、この偶然について「運命だと思っている」と語りました。
佐藤さんは、通常のロケ地調整に加えて、助成金の申請や条件の確認も必要だったと説明。そのうえで、香港から来たスタッフに札幌のきれいなところ、かっこいいところ、美しいイメージを持って帰ってほしいという気持ちで撮影を手伝ったと語りました。
JRではなく市電へ。作品の“ゆっくり流れる時間”に合った札幌の風景
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
その中で、当初はJRでの撮影も考えられていたものの、JRは速度が速く、今回の作品の雰囲気には市電の方が合っていたという話がありました。お互いに会うシーンには、ゆっくりとした時間の流れが合っており、地上を走る札幌らしい交通機関として市電が選ばれたとのことです。市電を使った撮影は1日かけて行われました。ホー監督は、札幌で撮影できたことについて「神様のギフト」と表現し、市電の撮影では古い型の車両を貸し切ることができたことにも感謝を述べました。
また、撮影時には市電だけでなく、公園やテレビ塔など多くの場所で協力を得たと説明。テレビ塔では、一般には開放されていない場所にも入らせてもらえたと話しました。
狸小路商店街での撮影 限られた時間の中で進められた夜のロケ
狸小路商店街はブロックごとに店舗や商店街の組合への確認が必要で、撮影中は通行人の誘導も欠かせなかったそうです。さらに夜のシーンでありながら、夏の札幌は日が長く、暗くなってから撮影できる時間は限られていました。
店舗が外にテーブルや椅子を出して営業できる時間にも決まりがあり、その時間までに撮影を終える必要があったといいます。佐藤さんは、「あと10分、あと5分で終わらせなきゃみたいな感じだった」と、当時の緊張感を語りました。
「あのシーンはフランス?」と思われた札幌の花畑と、夏の札幌を選んだ理由
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
ホー監督は、香港の人が日本で撮影すると聞くと、まず東京を思い浮かべることが多いと話し、その理由としてショッピングのイメージを挙げました。そのうえで、札幌を選んだことについて「神様のご指示だと思う」と表現。札幌のゆったりした空気感や、リラックスできる雰囲気が作品に合っていたと話しました。
また、香港には雪がないため、北海道を舞台にした映画では冬に撮影されることも多いとしながら、本作では「暖かい」「晴れている」世界を撮りたかったため、夏の札幌を選んだと説明しました。
終始やわらかな雰囲気で札幌への感謝を語っていたホー監督。その穏やかな表情は、作品に流れるあたたかな空気とも重なるように感じられました。
札幌のさまざまな場所で撮影された『ラブ・ライズ』。ホー監督が「神様のギフト」と語った札幌ロケの景色が、物語の中でどのように映し出されているのかにも注目です。
■『ラブ・ライズ』作品概要
公開日:9月4日(金)
北海道の上映劇場:札幌シネマフロンティア
出演:サンドラ・ン、MCチョン・ティンフー、ステフィー・タン、チャン・ファイホン、エモーション・チョン
監督・脚本:ホー・ミウケイ
プロデューサー・脚本:チャン・ヒンガー
プロデューサー:ジャネット・チョン
配給・宣伝:サロンジャパン
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
札幌ロケはどう実現したのか 東京予定から一転した誘致の舞台裏
香港での撮影は室内のシーンが多く、ネット上でやり取りする2人の限られた世界が描かれている一方で、後半ではより開放的な空間が必要だったと説明。その場所として、札幌がふさわしかったと話しました。
2023年に李さんが香港へ出張した際、制作関係者に「東京で撮影するより札幌はどうですか?」と提案。ロケ地や補助金を紹介し、市内事業者としてゴールドロケーションにつないだことで、札幌ロケが進んでいきました。
李さんは、3月に誘致し、6月から7月には撮影が始まったと話し、短い期間で札幌での撮影が実現したことを振り返りました。さらに、2023年の撮影時にクランクアップした日も7月7日だったそうです。今回、札幌での完成披露試写イベントが行われたのも同じ7月7日。ホー監督は、この偶然について「運命だと思っている」と語りました。
佐藤さんは、通常のロケ地調整に加えて、助成金の申請や条件の確認も必要だったと説明。そのうえで、香港から来たスタッフに札幌のきれいなところ、かっこいいところ、美しいイメージを持って帰ってほしいという気持ちで撮影を手伝ったと語りました。
JRではなく市電へ。作品の“ゆっくり流れる時間”に合った札幌の風景
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
その中で、当初はJRでの撮影も考えられていたものの、JRは速度が速く、今回の作品の雰囲気には市電の方が合っていたという話がありました。お互いに会うシーンには、ゆっくりとした時間の流れが合っており、地上を走る札幌らしい交通機関として市電が選ばれたとのことです。市電を使った撮影は1日かけて行われました。ホー監督は、札幌で撮影できたことについて「神様のギフト」と表現し、市電の撮影では古い型の車両を貸し切ることができたことにも感謝を述べました。
また、撮影時には市電だけでなく、公園やテレビ塔など多くの場所で協力を得たと説明。テレビ塔では、一般には開放されていない場所にも入らせてもらえたと話しました。
狸小路商店街での撮影 限られた時間の中で進められた夜のロケ
狸小路商店街はブロックごとに店舗や商店街の組合への確認が必要で、撮影中は通行人の誘導も欠かせなかったそうです。さらに夜のシーンでありながら、夏の札幌は日が長く、暗くなってから撮影できる時間は限られていました。
店舗が外にテーブルや椅子を出して営業できる時間にも決まりがあり、その時間までに撮影を終える必要があったといいます。佐藤さんは、「あと10分、あと5分で終わらせなきゃみたいな感じだった」と、当時の緊張感を語りました。
「あのシーンはフランス?」と思われた札幌の花畑と、夏の札幌を選んだ理由
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
ホー監督は、香港の人が日本で撮影すると聞くと、まず東京を思い浮かべることが多いと話し、その理由としてショッピングのイメージを挙げました。そのうえで、札幌を選んだことについて「神様のご指示だと思う」と表現。札幌のゆったりした空気感や、リラックスできる雰囲気が作品に合っていたと話しました。
また、香港には雪がないため、北海道を舞台にした映画では冬に撮影されることも多いとしながら、本作では「暖かい」「晴れている」世界を撮りたかったため、夏の札幌を選んだと説明しました。
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
終始やわらかな雰囲気で札幌への感謝を語っていたホー監督。その穏やかな表情は、作品に流れるあたたかな空気とも重なるように感じられました。
札幌のさまざまな場所で撮影された『ラブ・ライズ』。ホー監督が「神様のギフト」と語った札幌ロケの景色が、物語の中でどのように映し出されているのかにも注目です。
■『ラブ・ライズ』作品概要
公開日:9月4日(金)
北海道の上映劇場:札幌シネマフロンティア
出演:サンドラ・ン、MCチョン・ティンフー、ステフィー・タン、チャン・ファイホン、エモーション・チョン
監督・脚本:ホー・ミウケイ
プロデューサー・脚本:チャン・ヒンガー
プロデューサー:ジャネット・チョン
配給・宣伝:サロンジャパン
早川真澄
ライター・編集者
北海道の情報誌の編集者として勤務し映画や観光、人材など地域密着の幅広いジャンルの制作を手掛ける。現在は編集プロダクションを運営し雑誌、webなど媒体を問わず企画制作を行っています。