(C)2026映画「口に関するアンケート」製作委員会
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2026.6.8

口にした瞬間、もう戻れない――板垣李光人主演の映画『口に関するアンケート』は“言霊”の怖さが日常を侵食するJホラー

2026年7月3日(金)公開の映画『口に関するアンケート』は、背筋による同名ホラー小説を、清水崇監督が実写映画化した作品です。心霊スポットでの肝試しをきっかけに、仲間の失踪という異変に巻き込まれていく大学生たち。彼らを襲う怪異の正体を追ううちに、感情に任せて発した言葉が、思いもよらない形で彼らを追い詰めていきます。主演の板垣李光人が見せる、じりじりと追い詰められていく焦燥感と恐怖の表情も印象的。やがて物語は、目を背けたくなるような真実へと静かに近づいていきます。

鑑賞後に残るのは、怒りや悪意のままに口にしてしまった言葉の重さです。その場の感情で吐き出したひと言は、発した瞬間に消えるわけではない。なかったことにはできない。その取り返しのつかなさが、じわじわと背筋を冷たくしていきます。

怪異よりも怖いのは、自分が口にした言葉かもしれない

映画『口に関するアンケート』レビュー_綱 啓永&MOMONA

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本作の恐怖は、わかりやすい怪異のインパクトだけに頼っていません。むしろ印象に残るのは、怪異に向き合ううちに、人間の内側にある感情まで露わになっていく感覚です。怖いものは外から来るだけではない。自分の中からこぼれ落ちたものが、いつの間にか逃げ場をなくしていく。その不穏さが、背中をゾッとさせます。

登場人物の感情に寄り添うというより、観客に「口にした言葉は、本当にその場で消えるのか」と問いかけてくる作品です。だからこそ本作の怖さは、怪異の存在そのものよりも、「言ってしまったあと」に残る取り返しのつかなさにあります。そんな不穏な想像が、スクリーンの中の出来事をいつの間にか他人事ではなくしていくのです。

 

口元のアップと“音の近さ”が、恐怖を増幅させる

映像面で特に印象的なのは、口元のアップです。人が話すときの唇の動きや息遣い、声になる直前の気配。それらが近い距離で迫ってくることで、単にセリフを聞いているというより、耳元で何かを囁かれているような落ち着かなさがあります。本作では、発せられる言葉そのものだけでなく、その前後の“音”にも違和感が宿っています。

また、追い詰められていく過程で、板垣李光人が見せる表情の揺れも印象に残ります。恐怖に大きく取り乱すというより、理解が追いつかないまま不安が染み込んでいくような見せ方が、本作の怖さとよく合っています。

大きな音で驚かせる怖さとは少し違います。近すぎる声と口元、そこから何かが漏れ出してしまうような不快な予感。Jホラーらしい湿度のある演出が、本作の不穏さをさらに強めています。
映画『口に関するアンケート』レビュー_板垣李光人

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大学、図書室、道路。日常に忍び込むJホラーの湿度

映画『口に関するアンケート』レビュー_板垣李光人2

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「来る」とわかっているのに怖い。むしろ、来るとわかっているからこそ目を覆いたくなる。そういう場面がいくつもあります。

心霊スポットのような非日常の空間だけでなく、誰もが利用する図書室のような場所にまで、不穏な気配は入り込んでいきます。視界の端に何かが映り込むような違和感、静かな空間にふと生まれる異物感。大きな出来事が起きる前から、観ているこちらの防衛本能をじりじりと刺激してくるのです。
派手な見せ場で一気に畳みかけるというより、見慣れた場所が少しずつ安心できない空間へ変わっていくタイプのホラーです。

鑑賞後、普段から通る道や、静かな部屋の空気が少し違って感じられるかもしれません。日常の中にあるはずの安心が、じわじわと削られていく。その感覚こそ、本作ならではの怖さです。
映画『口に関するアンケート』レビュー_森愁斗&西山智樹

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『口に関するアンケート』というタイトルが問いかけるもの

映画『口に関するアンケート』レビュー_板垣李光人&吉川愛&綱 啓永&MOMONA

(C)2026映画「口に関するアンケート」製作委員会

『口に関するアンケート』というタイトルを最初に見たとき、どこか奇妙で不穏な印象を受けました。何についてのアンケートなのか。なぜ“口”なのか。映画を観ていくうちに、その言葉が少しずつ重みを持ちはじめます。

口にする。口をつぐむ。口裏を合わせる。口から出たひと言が、何かを動かし、傷つけ、あるいは自分自身を追い詰めていく。そう考えると、このタイトルは観客に向けられた問いにも思えてきます。
「怒りや悪意がこぼれたとき、自分はどんな言葉を口にしてしまうのか」

本作の恐ろしさは、劇場を出てからその問いがふっと戻ってくるところにもあります。その場の感情で吐き出した言葉は、簡単にはなかったことにできない。そんな“言霊”のような感覚が、ホラーとして静かに効いてきます。
映画『口に関するアンケート』レビュー

(C)2026映画「口に関するアンケート」製作委員会

観終わったあと、少しだけ発言に気をつけたくなるホラー

映画『口に関するアンケート』レビュー_吉川愛&綱 啓永

(C)2026映画「口に関するアンケート」製作委員会

『口に関するアンケート』は、怪異の恐怖を楽しみたい人はもちろん、日常が少しずつ歪んでいくJホラーが好きな人にも刺さる作品です。大きな謎を追うミステリー的な面白さもありますが、証言の不穏さや空気の変化をより強く味わうためにも、できるだけ事前情報を入れずに観るのがおすすめです。誰かと感想を話したくなる。でも、何をどこまで口にしていいのか少し迷ってしまう。劇場を出たあとも、自分の言葉の輪郭が少しだけ気になってくる――そんな感覚まで含めて、本作の体験なのかもしれません。

 

映画『口に関するアンケート』基本情報

■公開日:2026年7月3日(金)

■出演:
板垣李光人
綱啓永 吉川愛 MOMONA(ME:I) 森愁斗(BUDDiiS) 西山智樹(TAGRIGHT)
柄本時生 / 中村獅童

■原作:背筋『口に関するアンケート』(ポプラ社刊)

■監督:清水崇

■脚本:山浦雅大

■音楽:大間々昂

■インスパイアソング:オレンジスパイニクラブ「口」 (WARNER MUSIC JAPAN)

■配給:松竹

■公式サイト:http://kuchi-movie.jp
映画『口に関するアンケート』レビュー_ポスター

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怪異よりも怖いのは、自分が口にした言葉かもしれない

映画『口に関するアンケート』レビュー_綱 啓永&MOMONA

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本作の恐怖は、わかりやすい怪異のインパクトだけに頼っていません。むしろ印象に残るのは、怪異に向き合ううちに、人間の内側にある感情まで露わになっていく感覚です。怖いものは外から来るだけではない。自分の中からこぼれ落ちたものが、いつの間にか逃げ場をなくしていく。その不穏さが、背中をゾッとさせます。

登場人物の感情に寄り添うというより、観客に「口にした言葉は、本当にその場で消えるのか」と問いかけてくる作品です。だからこそ本作の怖さは、怪異の存在そのものよりも、「言ってしまったあと」に残る取り返しのつかなさにあります。そんな不穏な想像が、スクリーンの中の出来事をいつの間にか他人事ではなくしていくのです。

 

口元のアップと“音の近さ”が、恐怖を増幅させる

映画『口に関するアンケート』レビュー_板垣李光人

(C)2026映画「口に関するアンケート」製作委員会

映像面で特に印象的なのは、口元のアップです。人が話すときの唇の動きや息遣い、声になる直前の気配。それらが近い距離で迫ってくることで、単にセリフを聞いているというより、耳元で何かを囁かれているような落ち着かなさがあります。本作では、発せられる言葉そのものだけでなく、その前後の“音”にも違和感が宿っています。

また、追い詰められていく過程で、板垣李光人が見せる表情の揺れも印象に残ります。恐怖に大きく取り乱すというより、理解が追いつかないまま不安が染み込んでいくような見せ方が、本作の怖さとよく合っています。

大きな音で驚かせる怖さとは少し違います。近すぎる声と口元、そこから何かが漏れ出してしまうような不快な予感。Jホラーらしい湿度のある演出が、本作の不穏さをさらに強めています。

大学、図書室、道路。日常に忍び込むJホラーの湿度

映画『口に関するアンケート』レビュー_板垣李光人2

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「来る」とわかっているのに怖い。むしろ、来るとわかっているからこそ目を覆いたくなる。そういう場面がいくつもあります。

心霊スポットのような非日常の空間だけでなく、誰もが利用する図書室のような場所にまで、不穏な気配は入り込んでいきます。視界の端に何かが映り込むような違和感、静かな空間にふと生まれる異物感。大きな出来事が起きる前から、観ているこちらの防衛本能をじりじりと刺激してくるのです。
映画『口に関するアンケート』レビュー_森愁斗&西山智樹

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派手な見せ場で一気に畳みかけるというより、見慣れた場所が少しずつ安心できない空間へ変わっていくタイプのホラーです。

鑑賞後、普段から通る道や、静かな部屋の空気が少し違って感じられるかもしれません。日常の中にあるはずの安心が、じわじわと削られていく。その感覚こそ、本作ならではの怖さです。

『口に関するアンケート』というタイトルが問いかけるもの

映画『口に関するアンケート』レビュー_板垣李光人&吉川愛&綱 啓永&MOMONA

(C)2026映画「口に関するアンケート」製作委員会

『口に関するアンケート』というタイトルを最初に見たとき、どこか奇妙で不穏な印象を受けました。何についてのアンケートなのか。なぜ“口”なのか。映画を観ていくうちに、その言葉が少しずつ重みを持ちはじめます。

口にする。口をつぐむ。口裏を合わせる。口から出たひと言が、何かを動かし、傷つけ、あるいは自分自身を追い詰めていく。そう考えると、このタイトルは観客に向けられた問いにも思えてきます。
映画『口に関するアンケート』レビュー

(C)2026映画「口に関するアンケート」製作委員会

「怒りや悪意がこぼれたとき、自分はどんな言葉を口にしてしまうのか」

本作の恐ろしさは、劇場を出てからその問いがふっと戻ってくるところにもあります。その場の感情で吐き出した言葉は、簡単にはなかったことにできない。そんな“言霊”のような感覚が、ホラーとして静かに効いてきます。

観終わったあと、少しだけ発言に気をつけたくなるホラー

映画『口に関するアンケート』レビュー_吉川愛&綱 啓永

(C)2026映画「口に関するアンケート」製作委員会

『口に関するアンケート』は、怪異の恐怖を楽しみたい人はもちろん、日常が少しずつ歪んでいくJホラーが好きな人にも刺さる作品です。大きな謎を追うミステリー的な面白さもありますが、証言の不穏さや空気の変化をより強く味わうためにも、できるだけ事前情報を入れずに観るのがおすすめです。誰かと感想を話したくなる。でも、何をどこまで口にしていいのか少し迷ってしまう。劇場を出たあとも、自分の言葉の輪郭が少しだけ気になってくる――そんな感覚まで含めて、本作の体験なのかもしれません。

 

映画『口に関するアンケート』基本情報

映画『口に関するアンケート』レビュー_ポスター

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■公開日:2026年7月3日(金)

■出演:
板垣李光人
綱啓永 吉川愛 MOMONA(ME:I) 森愁斗(BUDDiiS) 西山智樹(TAGRIGHT)
柄本時生 / 中村獅童

■原作:背筋『口に関するアンケート』(ポプラ社刊)

■監督:清水崇

■脚本:山浦雅大

■音楽:大間々昂

■インスパイアソング:オレンジスパイニクラブ「口」 (WARNER MUSIC JAPAN)

■配給:松竹

■公式サイト:http://kuchi-movie.jp

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