9月4日(金)より全国順次公開される映画『ラブ・ライズ』は、香港と札幌を舞台に描かれる、大人のための“恋と詐欺”の物語です。
主人公は、夫を亡くした過去を抱える52歳の産婦人科医ベロニカ。彼女がマッチングアプリで出会うのは、「フランス人石油技師」と偽る26歳の青年ジョーです。もちろん、ロマンス詐欺は犯罪です。けれど本作が描くのは、単純に「騙す側」と「騙される側」だけでは割り切れない、嘘の中に生まれてしまった感情の揺らぎでした。
固い表情がほどけていく、ベロニカの魅力
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
最初の彼女は、夫と死別した喪失感を抱えながら、産婦人科医として日々を淡々と過ごしています。心にぽっかりと穴が空いたようで、表情もどこか固く、ストレスを内側にため込んでいるように見えます。そんなベロニカが、マッチングアプリで“アラン”と名乗るジョーと出会い、少しずつ変わっていく。その変化がとてもチャーミングです。
彼を心配する顔。彼の言葉に胸を弾ませる顔。メッセージを受け取った瞬間に、喜びがこぼれ出てしまう表情。大人の女性でありながら、恋をした瞬間に少女のような輝きを取り戻していくベロニカが、とてもキュートに映ります。
会えない、話せない。それでも温度が上がっていく
ジョーは「フランス人石油技師」と偽っているため、電話で話すこともできません。2人をつなぐのは、マッチングアプリ上の文字のやり取りだけです。それでも、短いメッセージの積み重ねの中で、少しずつ言葉に温度が宿っていきます。最初は仕事としてベロニカに近づいていたジョーも、やがて彼女の孤独や痛みに触れ、ただのターゲットとして見られなくなっていきます。
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ベロニカが口にする「愛は信じれば本物よ」という言葉は、この映画の核心を静かに突いています。嘘から始まった関係であっても、彼女が感じた喜びやときめきまで偽物だったわけではない。その思いが、このひと言に凝縮されています。
詐欺団の描写にある、コミカルな面白さ
特にジョーは、悪人としてだけでは片づけられない存在です。もちろん彼のしていることは許されるものではありません。けれど、ベロニカを知るほどに罪悪感を抱き、彼女を気にかけるようになっていく姿には、人としての未熟さと優しさが同時に滲んでいます。
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
札幌の街が、2人の感情を映し出す
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
ベロニカは、亡き夫と旅した記憶をたどるように、札幌の街をひとりで歩きます。札幌は単なる観光地としてではなく、彼女が過去の喪失と向き合いながら、新しい感情へと踏み出していく場所として映し出されています。
中でも印象的なのが、札幌市電の場面です。街を静かに進む市電の速度は、少しずつ心を開いていくベロニカの変化と重なります。涙を流す彼女を気にかけ、市電の中で眠ってしまった彼女にそっと寄り添うジョー。その姿からは、彼女を、単なる詐欺のターゲットとしては見られなくなっていることが伝わります。
狸小路商店街、東洋カメラハウス、下町ウルフおさかな店、大通公園、さっぽろテレビ塔など、札幌の見慣れた場所が物語に自然に溶け込んでいるのも、本作ならではの魅力です。
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陽だまりのような映像が、物語を温かく包む
画面を包むのは、陽だまりのような柔らかな光。明るさの中にわずかな寂しさを残した映像が、ベロニカの喪失と、新たに芽生える感情の両方を映し出します。ゆったりと流れる時間も、ベロニカとジョーの関係を温かく包み込んでいました。
嘘から始まった関係は、本物と呼べるのか。
その答えを簡単には決めつけず、信じた時間や、そこで生まれた感情まで偽物になるのかを、観客の胸にそっと残してくれる1本です。
映画『ラブ・ライズ』作品概要
■公開日:9月4日(金)
■北海道の上映劇場:札幌シネマフロンティア
■出演:サンドラ・ン、MCチョン・ティンフー、ステフィー・タン、チャン・ファイホン、エモーション・チョン
■監督・脚本:ホー・ミウケイ
■プロデューサー・脚本:チャン・ヒンガー
■プロデューサー:ジャネット・チョン
■配給・宣伝:サロンジャパン
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固い表情がほどけていく、ベロニカの魅力
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
最初の彼女は、夫と死別した喪失感を抱えながら、産婦人科医として日々を淡々と過ごしています。心にぽっかりと穴が空いたようで、表情もどこか固く、ストレスを内側にため込んでいるように見えます。そんなベロニカが、マッチングアプリで“アラン”と名乗るジョーと出会い、少しずつ変わっていく。その変化がとてもチャーミングです。
彼を心配する顔。彼の言葉に胸を弾ませる顔。メッセージを受け取った瞬間に、喜びがこぼれ出てしまう表情。大人の女性でありながら、恋をした瞬間に少女のような輝きを取り戻していくベロニカが、とてもキュートに映ります。
会えない、話せない。それでも温度が上がっていく
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ジョーは「フランス人石油技師」と偽っているため、電話で話すこともできません。2人をつなぐのは、マッチングアプリ上の文字のやり取りだけです。それでも、短いメッセージの積み重ねの中で、少しずつ言葉に温度が宿っていきます。最初は仕事としてベロニカに近づいていたジョーも、やがて彼女の孤独や痛みに触れ、ただのターゲットとして見られなくなっていきます。
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ベロニカが口にする「愛は信じれば本物よ」という言葉は、この映画の核心を静かに突いています。嘘から始まった関係であっても、彼女が感じた喜びやときめきまで偽物だったわけではない。その思いが、このひと言に凝縮されています。
詐欺団の描写にある、コミカルな面白さ
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
特にジョーは、悪人としてだけでは片づけられない存在です。もちろん彼のしていることは許されるものではありません。けれど、ベロニカを知るほどに罪悪感を抱き、彼女を気にかけるようになっていく姿には、人としての未熟さと優しさが同時に滲んでいます。
札幌の街が、2人の感情を映し出す
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
ベロニカは、亡き夫と旅した記憶をたどるように、札幌の街をひとりで歩きます。札幌は単なる観光地としてではなく、彼女が過去の喪失と向き合いながら、新しい感情へと踏み出していく場所として映し出されています。
中でも印象的なのが、札幌市電の場面です。街を静かに進む市電の速度は、少しずつ心を開いていくベロニカの変化と重なります。涙を流す彼女を気にかけ、市電の中で眠ってしまった彼女にそっと寄り添うジョー。その姿からは、彼女を、単なる詐欺のターゲットとしては見られなくなっていることが伝わります。
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
狸小路商店街、東洋カメラハウス、下町ウルフおさかな店、大通公園、さっぽろテレビ塔など、札幌の見慣れた場所が物語に自然に溶け込んでいるのも、本作ならではの魅力です。
陽だまりのような映像が、物語を温かく包む
画面を包むのは、陽だまりのような柔らかな光。明るさの中にわずかな寂しさを残した映像が、ベロニカの喪失と、新たに芽生える感情の両方を映し出します。ゆったりと流れる時間も、ベロニカとジョーの関係を温かく包み込んでいました。
(C)2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.
嘘から始まった関係は、本物と呼べるのか。
その答えを簡単には決めつけず、信じた時間や、そこで生まれた感情まで偽物になるのかを、観客の胸にそっと残してくれる1本です。
映画『ラブ・ライズ』作品概要
■公開日:9月4日(金)
■北海道の上映劇場:札幌シネマフロンティア
■出演:サンドラ・ン、MCチョン・ティンフー、ステフィー・タン、チャン・ファイホン、エモーション・チョン
■監督・脚本:ホー・ミウケイ
■プロデューサー・脚本:チャン・ヒンガー
■プロデューサー:ジャネット・チョン
■配給・宣伝:サロンジャパン
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