(C)2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/八朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.
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2026.10.13

『ナギダイアリー』寄子像は、松たか子さんと彫刻家・吉田愛美さんが創り上げた 深田晃司監督インタビュー

毎週・木曜日の25:30から北海道・札幌のFM NORTH WAVE(JFL系)で放送されている、矢武企画制作・映画系トーク番組「キャプテン・ポップコーン」の内容をSASARU movieでも配信!
キャプテン・ポップコーンこと矢武企画・矢武兄輔が、映画の情報はもちろん、映画に関係するまちの情報、映画がもっと近くなる内容をお届けします。

※この記事では映画系トーク番組「キャプテン・ポップコーン」10月1日(木)の放送内容をお届けしています。また「ポッドキャストもキャプテン・ポップコーン」では地上波では約7分間の放送でしたが、ポッドキャスト配信では14分間のディレクターズカット版を配信中。

 

深田晃司監督が語る『ナギダイアリー』|俳優の個性を生かして作り上げたキャラクターと“町の違和感”


(C)2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/八朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.

2026年9月25日(金)公開の映画『ナギダイアリー』。セクシュアルマイノリティの彫刻家・寄子と、彼女を取り巻く人々の姿を通して、地方の町に生まれる違和感や人との関係を描いた作品です。今回は深田晃司監督に、今回初めてタッグを組んだ松たか子さんとの役作りや、彫刻家としての所作を支えた吉田亜美さんについて伺いました。また、石橋静河さんが演じた友梨のキャスティングや、町の中に生まれる「違和感」の演出についても聞きました。

映画『ナギダイアリー』

自然豊かな町・ナギで創作活動に打ち込む彫刻家の寄子のもとを、東京から建築家の友梨が訪れます。友梨は寄子の弟の元妻で、2人は義理の姉妹でした。寄子は友梨をモデルに彫刻を制作することに。若くして妻を亡くした好浩や、その息子・春樹、春樹の親友・圭太ら、ナギで暮らす人々との時間を重ねるなかで、異なる場所で生きてきた寄子と友梨の再会は、穏やかに町の日常へ小さな揺らぎをもたらしていきます。

カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、世界から注目を集める深田晃司監督最新作です。
矢武:今回、初めて松たか子さんとタッグを組まれました。セクシュアルマイノリティであり、彫刻家でもある寄子という役を演じてもらう上で、松さんとはどのようなコミュニケーションをされましたか?

深田:いつもそうなんですが、脚本に書かれた役を、そのまま俳優さんに演じてほしいとは思っていません。脚本の役を俳優さんがひとりのアーティストとして読み込み、その人なりのアウトプットをしてほしいと思っています。その中で、役と俳優本人の考え方などが混ざり合えばいいと思っているので、役について細かく説明するようなことはありませんでした。ただ、リハーサルはかなりやらせてもらいました。事前に東京でもリハーサルをしましたし、奈義町に着いてからは、実際の撮影現場でもリハーサルを重ねました。そうやって、だんだんと演技を調整していったという感じです。

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矢武:彫刻のシーンも印象的でしたが、そこではどのようなコミュニケーションをされたのでしょうか?

深田:彫刻のシーンに関しては、今回は非常に心強いパートナーがいました。それが、宮城県塩釜市にアトリエを構えている彫刻家の吉田愛美さんです。吉田さんは木彫をされていて、もともと考えていた彫刻のイメージにぴったりだったのでお願いしました。ただ、作品を提供していただくだけではなく、全面的に参加してくださって、松さんに彫刻家としての所作なども指導してくださいました。非常に丁寧に書かれた教科書のようなものまで作ってくださって、撮影現場にもほぼ全日程滞在していただきました。毎日、現場で指導しながら撮影していくという形だったので、彫刻家・寄子という役に関しては、本当に吉田さんと松さんが一緒に作っていったという感じだと思います。
矢武:現在放送中の朝ドラ「ブラッサム」で主演を務めている石橋静河さんも出演されています。もうひとりの主人公のようにも感じました。冒頭、友梨が寄子の家に向かうシーンから、ナギにとっての「違和感」が始まっているように感じたのですが、今回、石橋さんをキャスティングした決め手は何だったのでしょうか?

深田:石橋さんが出演されている作品は以前から結構見ていて、いつかご一緒したいと思っていました。まず寄子役の松さんが決まっていたので、松さんとの対比を考えたときに、石橋さんはいいキャストだと思いました。今おっしゃっていただいたシーンは、自分もとても好きです。あの場面は、いわば「ナギの町に、ひとりだけ東京が歩いている」というような感じにしたいと思っていました。

(C)2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/八朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.


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矢武:それはすごく感じました。服装からして、もっと都会的でかっこいいお姉さんという印象でした。

深田:そうですね。そういう違和感も含めて、「東京が歩いている」という感じにしたくて。衣装の荒木さんとも話し合いながら決めていきました。そのあたりの色彩設計は、うまくいったんじゃないかなと思っています。

矢武:僕もあれを見て、地方に仕事で行くときは服装に気をつけようと思いました。パーカーとデニムで行こうかなと(笑)。それくらい印象に残りました。
矢武:撮影では、石橋さんとも結構コミュニケーションを取られたのでしょうか? 例えば、歌を歌うシーンもありましたよね。

深田:台湾の歌ですね。あれは本当に頑張って練習していただきました。台湾語の歌なので、こちらでも先生についてもらって練習していただきました。コミュニケーションを取ったというよりは、本当に頑張っていただいたという感じです。基本的に映画監督は、自分にできないことを人にやらせる仕事なので、役者さんに頑張ってもらうしかないんです。

(C)2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/八朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.

矢武:『LOVE LIFE』(22)のときも、木村文乃さんに韓国語や手話に取り組んでもらっていましたよね。

深田:そうですね。『恋愛裁判』(26)のときにも大道芸の役をやってもらったりしました。

矢武:映画だからこそ、それぞれのキャラクターを演じてもらうことで、作品が面白くなっていくということですよね。

映画『ナギダイアリー』(G)は、札幌シネマフロンティア、シアターキノ、函館シネマアイリス、苫小牧シネマ・トーラスで絶賛公開中。浦河大黒座は10月11日(日)から公開です。
 

映画系トーク番組「キャプテン・ポップコーン」

映画系トーク番組「キャプテン・ポップコーン」は、北海道外にお住まいの方、もしくは聴き逃した方でも、インターネットで聴けるradikoで一定期間は聴取することが可能です。またディレクターズカット版を「ポッドキャストもキャプテン・ポップコーン」で毎週木曜日の26時から配信中。
この記事では10月1日(木)に放送した番組内容をお届けしています。進行台本と放送内容を基に記事を作成しています。そのため、実際の放送内容とは違う表現・補足(話し言葉と書き言葉等)並びに、放送ではカットされた内容を含む場合がございます。 また、公開される映画館名や作品情報、イベントは上記日程の放送または収録時点のものになりますのでご留意ください。

【提供】キャプテン・ポップコーン/矢武企画

深田晃司監督が語る『ナギダイアリー』|俳優の個性を生かして作り上げたキャラクターと“町の違和感”


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2026年9月25日(金)公開の映画『ナギダイアリー』。セクシュアルマイノリティの彫刻家・寄子と、彼女を取り巻く人々の姿を通して、地方の町に生まれる違和感や人との関係を描いた作品です。今回は深田晃司監督に、今回初めてタッグを組んだ松たか子さんとの役作りや、彫刻家としての所作を支えた吉田亜美さんについて伺いました。また、石橋静河さんが演じた友梨のキャスティングや、町の中に生まれる「違和感」の演出についても聞きました。

映画『ナギダイアリー』

自然豊かな町・ナギで創作活動に打ち込む彫刻家の寄子のもとを、東京から建築家の友梨が訪れます。友梨は寄子の弟の元妻で、2人は義理の姉妹でした。寄子は友梨をモデルに彫刻を制作することに。若くして妻を亡くした好浩や、その息子・春樹、春樹の親友・圭太ら、ナギで暮らす人々との時間を重ねるなかで、異なる場所で生きてきた寄子と友梨の再会は、穏やかに町の日常へ小さな揺らぎをもたらしていきます。

カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、世界から注目を集める深田晃司監督最新作です。

(C)2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/八朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.

矢武:今回、初めて松たか子さんとタッグを組まれました。セクシュアルマイノリティであり、彫刻家でもある寄子という役を演じてもらう上で、松さんとはどのようなコミュニケーションをされましたか?

深田:いつもそうなんですが、脚本に書かれた役を、そのまま俳優さんに演じてほしいとは思っていません。脚本の役を俳優さんがひとりのアーティストとして読み込み、その人なりのアウトプットをしてほしいと思っています。その中で、役と俳優本人の考え方などが混ざり合えばいいと思っているので、役について細かく説明するようなことはありませんでした。ただ、リハーサルはかなりやらせてもらいました。事前に東京でもリハーサルをしましたし、奈義町に着いてからは、実際の撮影現場でもリハーサルを重ねました。そうやって、だんだんと演技を調整していったという感じです。

(C)2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/八朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.

矢武:彫刻のシーンも印象的でしたが、そこではどのようなコミュニケーションをされたのでしょうか?

深田:彫刻のシーンに関しては、今回は非常に心強いパートナーがいました。それが、宮城県塩釜市にアトリエを構えている彫刻家の吉田愛美さんです。吉田さんは木彫をされていて、もともと考えていた彫刻のイメージにぴったりだったのでお願いしました。ただ、作品を提供していただくだけではなく、全面的に参加してくださって、松さんに彫刻家としての所作なども指導してくださいました。非常に丁寧に書かれた教科書のようなものまで作ってくださって、撮影現場にもほぼ全日程滞在していただきました。毎日、現場で指導しながら撮影していくという形だったので、彫刻家・寄子という役に関しては、本当に吉田さんと松さんが一緒に作っていったという感じだと思います。

(C)2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/八朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.

矢武:現在放送中の朝ドラ「ブラッサム」で主演を務めている石橋静河さんも出演されています。もうひとりの主人公のようにも感じました。冒頭、友梨が寄子の家に向かうシーンから、ナギにとっての「違和感」が始まっているように感じたのですが、今回、石橋さんをキャスティングした決め手は何だったのでしょうか?

深田:石橋さんが出演されている作品は以前から結構見ていて、いつかご一緒したいと思っていました。まず寄子役の松さんが決まっていたので、松さんとの対比を考えたときに、石橋さんはいいキャストだと思いました。今おっしゃっていただいたシーンは、自分もとても好きです。あの場面は、いわば「ナギの町に、ひとりだけ東京が歩いている」というような感じにしたいと思っていました。

(C)2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/八朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.

矢武:それはすごく感じました。服装からして、もっと都会的でかっこいいお姉さんという印象でした。

深田:そうですね。そういう違和感も含めて、「東京が歩いている」という感じにしたくて。衣装の荒木さんとも話し合いながら決めていきました。そのあたりの色彩設計は、うまくいったんじゃないかなと思っています。

矢武:僕もあれを見て、地方に仕事で行くときは服装に気をつけようと思いました。パーカーとデニムで行こうかなと(笑)。それくらい印象に残りました。

(C)2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/八朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.

矢武:撮影では、石橋さんとも結構コミュニケーションを取られたのでしょうか? 例えば、歌を歌うシーンもありましたよね。

深田:台湾の歌ですね。あれは本当に頑張って練習していただきました。台湾語の歌なので、こちらでも先生についてもらって練習していただきました。コミュニケーションを取ったというよりは、本当に頑張っていただいたという感じです。基本的に映画監督は、自分にできないことを人にやらせる仕事なので、役者さんに頑張ってもらうしかないんです。
矢武:『LOVE LIFE』(22)のときも、木村文乃さんに韓国語や手話に取り組んでもらっていましたよね。

深田:そうですね。『恋愛裁判』(26)のときにも大道芸の役をやってもらったりしました。

矢武:映画だからこそ、それぞれのキャラクターを演じてもらうことで、作品が面白くなっていくということですよね。

映画『ナギダイアリー』(G)は、札幌シネマフロンティア、シアターキノ、函館シネマアイリス、苫小牧シネマ・トーラスで絶賛公開中。浦河大黒座は10月11日(日)から公開です。
 

映画系トーク番組「キャプテン・ポップコーン」

映画系トーク番組「キャプテン・ポップコーン」は、北海道外にお住まいの方、もしくは聴き逃した方でも、インターネットで聴けるradikoで一定期間は聴取することが可能です。またディレクターズカット版を「ポッドキャストもキャプテン・ポップコーン」で毎週木曜日の26時から配信中。
この記事では10月1日(木)に放送した番組内容をお届けしています。進行台本と放送内容を基に記事を作成しています。そのため、実際の放送内容とは違う表現・補足(話し言葉と書き言葉等)並びに、放送ではカットされた内容を含む場合がございます。 また、公開される映画館名や作品情報、イベントは上記日程の放送または収録時点のものになりますのでご留意ください。

【提供】キャプテン・ポップコーン/矢武企画

キャプテン・ポップコーン

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キャプテン・ポップコーンは、エフエムノースウェーブで毎週木曜日深夜1時半から放送するラジオ番組です。北海道・札幌で映画のお仕事に従事する「まちのえいが屋さん・矢武企画」が気になった映画の情報、映画に関係したまちの情報、そして、映画がもっと近くなるようなお話をお届けします。映画がはじける、映画で踊る夜、きょうも映画と、コミュニケーションしていきましょう!

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