2026.3.28

4月10日(金)公開シネマ歌舞伎『曽根崎心中』の舞台挨拶付完成披露上映会が開催。 『国宝』でも注目の名作、その魅力を中村鴈治郎らが語る

2026年3月23日、シネマ歌舞伎『曽根崎心中』の舞台挨拶付完成披露上映会がMOVIX京都で行われ、中村鴈治郎と中村壱太郎が登壇しました。2009年4月の歌舞伎座公演を収録した本作は、近松門左衛門が江戸時代に起きた実際の事件をもとに、人間の底知れぬ愛の深さを描いた美しくも悲劇的なラブストーリー。本作は、4月10日(金)に全国公開され、北海道では札幌シネマフロンティアで上映されます。舞台挨拶付完成披露上映会では受け継がれてきた芸の記憶と、スクリーンで味わう意義が語られました。

親子四代で受け継がれる『曽根崎心中』

舞台挨拶には、本作で徳兵衛役を務め、シネマ歌舞伎版でも編集協力を行った中村鴈治郎と、南座公演「曽根崎心中物語」でお初・徳兵衛役をつとめる中村壱太郎が登壇。鴈治郎は、『曽根崎心中』がシネマ歌舞伎になることをいちばん喜んでいるのは父・坂田藤十郎ではないかと語り、壱太郎も、いちばん喜んでいるのは祖父だと思うと続きました。

壱太郎は、19歳のときに祖父・藤十郎から初めて稽古を受けたことを回想。お初について「1400回やっていても、毎日初めてやる気持ちになるんだよ」と聞かされていたことや、「段に登る、腰をかける」といった細かな仕草、煙管の扱い方まで教わったことを振り返っています。 

四世坂田藤十郎は、21歳で遊女・天満屋お初役を初演して以来、約50年以上にわたってこの役を演じ、生涯で1401回を勤めました。「19歳の娘らしいフレッシュなかわいらしさ」と「愛する男のために自分の命をもかける毅然とした姿」で、お初は藤十郎の当り役に。その芸と血は、長男の中村鴈治郎、孫の中村壱太郎へと受け継がれています。

映画『国宝』にもつながった2009年の舞台映像

鴈治郎は、映画『国宝』に出演している横浜流星や吉沢亮が、役作りの手本として見た映像が、今回シネマ歌舞伎になった2009年の『曽根崎心中』の舞台映像だったと明かしました。彼ら2人の手本になったものを、今度は観客がスクリーンで観られることになる、という言葉も印象に残ります。

『曽根崎心中』は、映画『国宝』の重要なシーンとして2度登場した演目でもあります。お初が「死ぬる覚悟が聞きたい__」という台詞で徳兵衛に心中の覚悟を足で問う天満屋の場とともに、広く認知された作品です。

(C)松竹株式会社

シネマ歌舞伎だから届く音と表情

壱太郎は、本作の見どころとして音の良さを挙げました。公演当時はシネマ化を想定して録っていなかったものの、今回の上映では音楽や竹本のバランスを再編集。映像も、普段見る記録映像よりずっと綺麗で、オペラグラスでも見られないようなアップの凄さを体感してほしいと話しました。とくに「道行」の場面では、祖父や父の手の動き、表情の角度を映像に没入して見てほしいと呼びかけています。

鴈治郎も、6台のカメラの中から父が綺麗で可愛らしく映っているカットを使おうとこだわって再編集したとコメントしました。シネマ歌舞伎は、歌舞伎の舞台公演を撮影し、映画館の大スクリーンで楽しむ観劇空間。俳優の息遣いや衣裳の細やかな刺繍まで見ることができ、こだわり抜いて制作したサウンドが、映画館の音響で生の劇場のような臨場感を立体的に再現します。イヤホンガイドアプリで同時音声解説を聞きながら鑑賞できる点も特徴です。

シネマ歌舞伎『曽根崎心中』作品概要

『曽根崎心中』は、近松門左衛門が江戸時代に起きた実際の事件をもとに書いた作品。元禄16年、露天神社で起こった情死事件は、そのわずか1カ月後に近松門左衛門によって人形浄瑠璃として初演されました。一時は上演が中断されたものの、宇野信夫の脚色・演出、二世中村鴈治郎、四世坂田藤十郎の手によって再興。

物語の主人公は、相思相愛の遊女お初と商人の徳兵衛。しかし徳兵衛は友人に裏切られ、伯父に返すはずだった金をだまし取られてしまいます。名誉を傷つけられ絶望した徳兵衛と、彼を信じるお初。お初が縁の下に潜む徳兵衛に「命をかけて潔白を証明する」覚悟を問うと、徳兵衛は「死の決意」を合図します。2人は来世で添い遂げるため、夜陰にまぎれて曽根崎の森へと向かいます。 

■公開日:2026年4月10日(金)
■作:近松門左衛門
■脚色・演出:宇野信夫
■出演
坂田藤十郎、中村鴈治郎、坂東竹三郎、松本錦吾、中村亀鶴、中村芝翫、片岡我當 他
■収録公演:平成21年4月歌舞伎座公演
■製作・配給:松竹
■北海道上映劇場:札幌シネマフロンティア(4月10日(金)~4月30日(木)予定)

(C)松竹株式会社

親子四代で受け継がれる『曽根崎心中』

舞台挨拶には、本作で徳兵衛役を務め、シネマ歌舞伎版でも編集協力を行った中村鴈治郎と、南座公演「曽根崎心中物語」でお初・徳兵衛役をつとめる中村壱太郎が登壇。鴈治郎は、『曽根崎心中』がシネマ歌舞伎になることをいちばん喜んでいるのは父・坂田藤十郎ではないかと語り、壱太郎も、いちばん喜んでいるのは祖父だと思うと続きました。

壱太郎は、19歳のときに祖父・藤十郎から初めて稽古を受けたことを回想。お初について「1400回やっていても、毎日初めてやる気持ちになるんだよ」と聞かされていたことや、「段に登る、腰をかける」といった細かな仕草、煙管の扱い方まで教わったことを振り返っています。 

四世坂田藤十郎は、21歳で遊女・天満屋お初役を初演して以来、約50年以上にわたってこの役を演じ、生涯で1401回を勤めました。「19歳の娘らしいフレッシュなかわいらしさ」と「愛する男のために自分の命をもかける毅然とした姿」で、お初は藤十郎の当り役に。その芸と血は、長男の中村鴈治郎、孫の中村壱太郎へと受け継がれています。

映画『国宝』にもつながった2009年の舞台映像


(C)松竹株式会社

鴈治郎は、映画『国宝』に出演している横浜流星や吉沢亮が、役作りの手本として見た映像が、今回シネマ歌舞伎になった2009年の『曽根崎心中』の舞台映像だったと明かしました。彼ら2人の手本になったものを、今度は観客がスクリーンで観られることになる、という言葉も印象に残ります。

『曽根崎心中』は、映画『国宝』の重要なシーンとして2度登場した演目でもあります。お初が「死ぬる覚悟が聞きたい__」という台詞で徳兵衛に心中の覚悟を足で問う天満屋の場とともに、広く認知された作品です。

シネマ歌舞伎だから届く音と表情

壱太郎は、本作の見どころとして音の良さを挙げました。公演当時はシネマ化を想定して録っていなかったものの、今回の上映では音楽や竹本のバランスを再編集。映像も、普段見る記録映像よりずっと綺麗で、オペラグラスでも見られないようなアップの凄さを体感してほしいと話しました。とくに「道行」の場面では、祖父や父の手の動き、表情の角度を映像に没入して見てほしいと呼びかけています。

鴈治郎も、6台のカメラの中から父が綺麗で可愛らしく映っているカットを使おうとこだわって再編集したとコメントしました。シネマ歌舞伎は、歌舞伎の舞台公演を撮影し、映画館の大スクリーンで楽しむ観劇空間。俳優の息遣いや衣裳の細やかな刺繍まで見ることができ、こだわり抜いて制作したサウンドが、映画館の音響で生の劇場のような臨場感を立体的に再現します。イヤホンガイドアプリで同時音声解説を聞きながら鑑賞できる点も特徴です。

シネマ歌舞伎『曽根崎心中』作品概要


(C)松竹株式会社

『曽根崎心中』は、近松門左衛門が江戸時代に起きた実際の事件をもとに書いた作品。元禄16年、露天神社で起こった情死事件は、そのわずか1カ月後に近松門左衛門によって人形浄瑠璃として初演されました。一時は上演が中断されたものの、宇野信夫の脚色・演出、二世中村鴈治郎、四世坂田藤十郎の手によって再興。

物語の主人公は、相思相愛の遊女お初と商人の徳兵衛。しかし徳兵衛は友人に裏切られ、伯父に返すはずだった金をだまし取られてしまいます。名誉を傷つけられ絶望した徳兵衛と、彼を信じるお初。お初が縁の下に潜む徳兵衛に「命をかけて潔白を証明する」覚悟を問うと、徳兵衛は「死の決意」を合図します。2人は来世で添い遂げるため、夜陰にまぎれて曽根崎の森へと向かいます。 

■公開日:2026年4月10日(金)
■作:近松門左衛門
■脚色・演出:宇野信夫
■出演
坂田藤十郎、中村鴈治郎、坂東竹三郎、松本錦吾、中村亀鶴、中村芝翫、片岡我當 他
■収録公演:平成21年4月歌舞伎座公演
■製作・配給:松竹
■北海道上映劇場:札幌シネマフロンティア(4月10日(金)~4月30日(木)予定)

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